盾つく虫も好き好き
2025年 10月16日 そもそも論
憲法にしろ政治資金規正法にしろ、どうしてそんな解釈になるのか不思議に思うことがある。例えば裏金議員とまで揶揄される安倍派の議員たち、事件がマスコミに取り上げられた瞬間有無を言わさず党を除名されたり、選挙目前で党の公認まで取り消されるなどまるで大罪人のような扱いを受けた人たちがいる。彼らは2万円以内のパーティー券といういわば出処の判然としない政治資金の分配をめぐって裏金議員というレッテルを張られた人たちだ。ではそもそも政治資金が何故問題になるのかといえば金品を受け取ることよりも、受け取った利益によって政治に影響が出てしまう事が問題なのだ。このようなことをわきまえていれば、政治資金を供与した人間が特定できる状態の資金を受け取るほうが遥かに危険な行為と言わざるを得ない。しかもでこのようなことが帳簿から抜け落ちていたというのは、思い違いで済まされることではない。ところが、マスコミに取り上げられる政治資金問題といえば相変わらずのパーティー券問題なのである。
またこれと同じようなことが宗教の問題でもある。というのも現在の日本国憲法でも信教の自由は保障され信仰心を持った人達が投票したり選挙活動を行うことは何ら妨げにならない。とはいえ特定の宗教団体の影響が政治に反映されてしまうことは避けなければならない。それが憲法に定められる日本の政治の在り方ではないだろうか。
話は変わるが、世界的広がりを見せる仏教はタイ、カンボジア、日本に多くの信者がみられる。ところが、日本に伝わった仏教は前述のタイ、カンボジアに伝わった仏教とは大きな違いがある。いわゆる大乗仏教と言われるものだが、こちらは中国経由で伝わった経緯があるのだが、中国では文化大革命の折完全に粛清されてしまった。つまり中国経由で伝わった禅や密教など、大乗仏教の流れをくむ仏教は現在、日本にしか存在していない。要するに日本の文化を大切に守ることが三蔵法師から伝えられた仏教を守ることに他ならない。そう考えれば日本には皇統により率先して仏教を守り伝えてきた歴史があるこの文化に目を向けずして仏教を信仰する態度と言えるだろうか。
皇統といえば日本は万世一系であることを尊び、これを臣民が一丸となって後世に伝えてきた歴史があり、そのことが太宗の時代から伝えられた仏教に繋がるのだろう。驚くことに仏教美術の至宝黙契などの真筆は今や日本以外存在しないのだという。その真髄に当たるのが戸籍や家というものに当たるだろう。このような制度は日本以外みられないのだという、現在政治家の中には軽々しく夫婦別姓を法制化せよなどと口にするものがいるが、このような物が世の中を混乱させ歴史や宗教の衰退を招く元凶なのだ。日本仏教を敬う心があれば聖徳太子が伝えた三方を敬う心から学び直す必要がある。