新 思考ラボ
2025年 9月25日 生きる喜び
アンパンマンのマーチですが、朝ドラを見続けてこの歌を聞くと自然と目が潤む。それにしても今では当たり前のように誰もが知っているアンパンマンなのだが、世間に受け入れられるまでこれほどの紆余曲折があったのかと思うと、何かしらの天の計らいがあったに違いないと思ってしまう。というのもとかくお金の絡む話になれば、なんでも効率が優先されてしまう。それが、子供用アニメだったとしても目的がお金儲けになれば、どうしても作家のモチベーションより世間の需要が優先されてしまう。このドラマではそのモチベーションを作家が如何に自分の思いに向き合ってきたかが世間の移ろいと共に緻密に描かれていた。
そのモチベーションとはやなせたかしが妻暢と人生をかけて求め続けた「世の中の真実とは」という誰もが心にしまい込んでいる問いのことだろう。その問いに真っ先に興味を示してくれたのが、ようやく物心の付いてきたピュアな魂というところが、これまた大人が意外に思う世の中の真実なのだろう。理想を言えば、とかく未熟者のレッテルを張られてしまいそうな世の中なのだが、理想こそ魂の故郷に最も近い姿なのかもしれない。
それにしても人を思いやる心にこれほど子供たちが心惹かれ喜ぶことが出来るとは、本来の人間の魂はやはり喜びに満ちていると言う事なのか、還暦を過ぎた私も希望が湧いてきた。