思考ラボ
２０２３年 ６月７日 なぜ未来は見えるのか？
もちろんこれは極めて特殊な能力のある方の話で、誰でも見えるというわけではない。だからと言ってそんな世界はありえない話だと決めつけるのも科学的とは言えないのではないだろうか。なぜならこのような能力を持つ人を占い師や預言者と言って現在においても完全にその存在が否定されることはないからだ。
とはいえこのことを認めるということは、世の中の常識というものにかなりの影響を与えることになる。それはつまりこの世のどこかには未来がすでに存在しているということを認めることになり、このことは正直このブログで言っていることとも矛盾してしまうことになるのだ。どこが矛盾するかといえば、私にとって個性は無から始まる未来を創造するために必要な存在だと思っているからだ。もし未来は既に存在しているのだと考えると、結局個性というものの必要性はなくなるのではないだろうか。
因みにこのような事態を解消するためにパラレルワールドという考え方がある。そのことを簡単に言えばパラレルワールドは可能性の数だけ存在していて特殊能力で予知される未来もパラレルワールドの一つの選択肢であり決定された世界ではない。つまり現時点での選択いかんによって未来は決定される。私はこの選択肢のことをRPGの世界に見られるアルゴリズムのような存在なのではないかと感じている。つまりゲームのプレイヤーはすでに用意されたアルゴリズムを選んでいるに過ぎないのだが,未来はこのようなプレイヤーの選択によって変化し、新たな物語が次々創造されていくことになるのだ。しかもこの組み合わせはほぼ無限である、このように考えると未来予知という特殊能力は未来世界を垣間見る能力というよりは、選択肢によって変化する未来を予想することなのではないだろうか。