思考ラボ
今日は文化の日
いつもご覧頂きありがとうございます。今日は文化の日に相応しく、朝から絵筆を握っていました。カバーに使った絵は、私の好きな作品「私の名は欲の皮に付いている」です。
工事中という投稿の後、もう少しで仕上げと言っていましたが、ややしばらくの時間がたってしまいました。そうあの日は、もうすぐ仕上がるって信じていました。なぜなら、もうすでに完成していて世間様に発表させていただいた作品です。ほんの少し、どうしても気になる所だけ筆を入れるのが常識ってもんです。それが、もう、何か月も筆を入れ続けている、これがどういうことになるか、詳しくは、完成時発表させていただきます。 決して工事中を放棄したわけではありません。次の作品のためのキャンバスを用意しながらも、この絵にかかりきりでいました。
で今日の投稿は、制作中ある気づきがあったので、共有させていただきます。それは、色使いについての気づきです。皆さん冴えない色ってわかりますか。わかりやすく言えば濁った色です。私はこの絵に手を入れるにしたがって、どんどん色を変化させてきました。それまではグレーを多用して、1つの世界観を表現していたつもりでしたが、色彩をもっと取り入れたくなって、でも色彩は個性の塊のような存在で、色が鮮やかになればなるほど主張が強くなります。しかも、暖色、寒色にかかわらず、やかましいほど主張してくるんです。一つ一つの色は、よどみなく鮮やかに混色したつもりでしたが、全体をみていると全然、落ち着きません。
そこで今日は、冴えない色を積極的に使わせてもらいました。単色ではとても綺麗には見えないんですが、やけくそです。ところがです。色を置いたとたん画面全体に調和が生まれました。で私が思ったのは、世の中、冴えた人ばっかりでも、上手くいかないよなーってことです。よくスポーツ観戦している人を見ると、あいつの所為でこうなったとかヤジを飛ばす人がいますが、世の中はそんなに単純ではないんです。すべては、調和の世界で、いくら冴えた個性があっても全体を見通せる目が無いと、冴えた個性もうるさいだけです。もし我々がいるこの世界に、何んらかの意思が働いているとすれば、あなたにもこの世の役割が決められているはずです。冴えていても、冴えなくても自分の決められた役を演じ切らなければ、どんな素敵なドラマも成立しないのではないでしょうか。
※俳優のショーンコネリーさんが亡くなられました。わたしの大好きな俳優です。これからジェームスボンドも死語になるのかな。これまで、すてきな夢を与えてくれて有難うございました。