1996年 ゆめⅡ
ゆめのⅡ
ということはゆめのⅠもあります。
いったい何の風景かといえば、我々の生活がどんどん地面から離れて存在しようとしていることへの警鐘です。
すべてのものは包装され、ショーケースに並びます。魚も肉もいったいこれが何処から来たものなのか、どんな形のものだったのか「鶏肉とは何の肉?」お笑いでも何でもなく現実世界はここまで来ました。
ここまで来たというのは「トリニクって何の肉」これは現在のテレビ番組ですが、この作品は1996年の作品ですでに24年経過しています。つまりここで感じていた私の違和感和は、我々の現実問題としてテレビ番組からフィードバックされてきたということです。
ではこの間どのようなことが起ってきたのか、といえば自然環境の変化による今日の急激な天候不順、個人の孤立化と社会の在りようの変化、貧富の差の拡大など大地から離れて暮らす生活によっておきる諸問題は、時間を追って、その深刻さがクローズアップされてきているように感じます。そして今こそ私たちは、その回答を得ようとしているのではないでしょうか。