今日は好日
２０２１年 １１月１０日 今の不幸はカルマのせい
このような考えが結構信じられています。今あなたが不幸なのは、過去世の何々が原因だと特殊能力を持った人から言われてついにはああしろこうしろとなけなしの財産までむしり取られます。結果に満足が出来ればそれでも納得できるでしょうが、そうはなりません。
そもそも世の中を幸、不幸でとらえていては、たとえそのご託宣によって今の不幸が解決したとしても次の不幸が必ずやって来ます。そして能力者から次のご託宣を受けることになってしまいます。
私は、その循環こそカルマというものだと思っています。つまり今目の前で起こる現象は確かに過去に起こったことを原因として起こってきます。「あの時あんなに不摂生しなければ今頃はもっと健康だったのに」確かにそんなこともあるでしょう、過去の悪さが今にたたってくるというカルマの世界です。
でもその世界は、お釈迦様が伝えたかった幸せの世界とは別世界です。お釈迦様は我々の暮らす世界は海岸の波打ち際のようなもので、そこに佇んでいる限りは、またえらい波をかぶりますよ、その時はまた「不幸だ不幸だ」と嘆くのではありませんか、だったら少し後ろに下がるか、むしろ波の中に体を沈めてしまえば波をかぶることはありませんよ。
またこうも言われました。「わからないものは、いくら考えても無駄だよ」世の中には悲しい出来事が常に起こってきます。それはどんな方法を使ってもなくなることはありません。ただ、眺める方向を少し変えるだけで随分心の受け止め方が変わります。瞑想はながめる方向を変えるためのきっかけです。あなたに良いご縁があることを祈っています、幸せが訪れますように。