今日は好日
2022年 1月9日 幸せのために
騰騰任天(とうとうにんてん)とは曹洞宗の禅僧、良寛さんの作った漢詩の一部です。オリジナルでは天の次に真という字が入ります。また、良寛さんの境地を表した詩の核心部分です。意味は天に任せて感極まるということだそうですが、この詩によると僧として何々ということも無く、人として幸せの境地にあると言っています。
そもそもお釈迦様が伝えようとしたことは、生老病死という人生で避けることが出来ない苦しみをいかに解決するかで、苦行することでも、世間と離れて暮らすことでもないと思います。ただ、「生を受けたからには、幸せな生を全うしなさい。そのための方法はいろいろあるよ」ということだろうと思います。
そのようなお釈迦様の言葉を良寛さんは無心で遊ぶ子供たちの中に見出し、そんな子供たちと無心に関わることが良寛さんの悟りではなかったか、そしてそのことを毬をつきながら実践していたのではないでしょうか。天は人の心を作りました。そこに湧き上がる思いには一点の曇りもないはずです。世間の目を気にして世間との体裁を繕うことに一生懸命になっていると天から頂いている心の声が遠ざかります。天は自分のピュアな心にいつも語り掛けています。「それでいいんです」