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今日は好日

2022年12月3日gallery,今日のできごと日々のブログ

2022年 2月13日 学ぶことは楽しい はず?

左の絵は今から、云年前40年はたっていると思いますが、油絵の具を親から買ってもらって模写を取り組んだ時のものです。で右が現在ですが、私はいったいどこに向かっているのか、とりあえずそこは考えずに話を進めます。

では画面左はレンブラントのヤンシクス氏の肖、この模写は集英社の美術全集から絵面をまねているだけで、制作過程や、絵具について全く知識がありません。で現在が右側円成寺にある康慶・運慶作の大日如来像の写真を基に線描を試みました。

ところで、このようなことをしていると意外な気づきがあります。とくに慶派のリアリズム表現は、偶然にも、地球の裏側で起こっていたルネッサンスの運動時期に先行しています。ルネッサンスといえばミケランジェロ、ギリシャ彫刻で表現されていた人間の肉体美をキリスト教世界の中心で、堂々と表現していくことになるのですが、それまでの時代は、美術や音楽、食事など人間の嗜好に関する喜びは大罪として扱われていました。

生活のすべては神への敬いであるべきだ。という考えが1500年近く続いた結構しょっぱい時代です。ところがルネッサンスで表現され出したのが、むき出しの人間がもつ欲望についてでした。そのような人間への探求は人体だけにとどまらず、好奇心の赴くまま天上世界、宇宙にまで広がってゆきます。

私も正直、このような西洋の探求にはとても敬服させられます。一方、日本で起こった鎌倉時代のリアリズム表現も人体の構造を理解することなく、表現することは不可能と思えるくらいその表現は真に迫っています。とくに腕から手首の表現では筋肉が腱によって骨とどのようにつながっているのか、理解が無ければこのような立体表現は出来ません。

東京国立博物館 - トーハク

ところでこまでの歴史認識では、西洋から日本へ中央アジアを通って文化がもたらされた、という流れが必要です。日本が先行してリアリズムの世界を取り入れたとすれば、その動きは日本から世界に広がったのでしょうか、