G-BN130W2PGN

お問い合わせ先

mail@makotoazuma.com

 

春望録

2025年4月19日gallery,ようこそ

2025年 4月19日 歴史を変えた外交

小野妹子ウェキペディアより

日本の歴史を変えた外交と言えば、遣隋使の小野妹子は「日没する処の天子へ」と書かれた密書を隋の皇帝煬帝に手渡す、よくこれで小野妹子は無事日本に帰国できたと思うが、この後も隋との交流は続いたそうだ。そして次に日本にとって大きな影響をもたらした外交は1940年松岡洋右外相により締結された日独伊三国同盟だろう。この時結ばれた条約により日本の運命は決まったとも考えられる。しかもこれにより国民が被った被害は筆舌にしがたい。さて、今回赤沢亮正経済再生担当大臣のアメリカ訪問は、これらに並ぶ影響をこれからの日本に与えることになるはずだ。と言うのもこの交渉により、これから世界を2分する事態になりかねないと思っているからだ。報道ではこれに参加したトランプ大統領は終始にこやかでこの交渉を「生産的な交渉」だったと伝えている。確かに大統領の目の前で日本の大臣が、メイクアメリカグレイトアゲインを象徴する赤いキャップを被り、親指を立てている様子は世界に対し重要なメッセージとなると確信しているからだろう。つまり赤沢亮正経済再生担当大臣の様子を視れば日本政府はMAGAを認めているという重要なアピールになるからだ。とはいえこの大臣は自分をまるで子供の使いかのように下の下と言って謙遜して見せてはいるが、それにしても東大法学部出身の氏以上に誰がこの役に相応しいのか。もし交渉にこれ以上求められる資質があるとすれば、それはどれだけ日本国民の事を真剣に考えられるかという政治家としての志ではないだろうか。

とはいえこの交渉の如何により日本企業が今後どれほどの損害を受けるのかを考えれば、やはり軽はずみな言動は慎むべきだろう。つまりこの交渉は経済問題に留まらず、一歩間違えば地政学的リスクも孕む危険な交渉になる。このことは今現在1940年に締結された日独伊三国同盟に匹敵するほどのインパクトを世界に与えるはずだ。

とはいえ、この写真からアメリカは今の日本政府に何かを期待しているのかと言えば、この交渉により日本政府がこれまでの態度を一変させると考えるのは、あまりにもアメリカの諜報能力を侮った見方だ。私はこの発信によりアメリカ側が最も注目しているのは、日本の世論がこれからどのような反応を示すかだろう。というのもこれまでトランプ政権の要望を今の日本政府がまともに取りあってきたことは微塵もないのである。そればかりか自分を小物と言ってはばからない交渉相手を、大統領自ら臨む交渉に向かわせるマナーの悪さも充分世界にアピールできたに違いない。このような現在の日本政府に何かを期待するよりは、次の政権としっかり交渉した方が合理的だと判断されてもおかしくない。それにも拘らず日本を一番の交渉相手に選び、交渉に臨んだと言う事は日本との交渉が、これから望む各国との交渉に大きな影響を及ぼすと認識されているからに違いないのだ。

そうだとすれば今アメリカ政府がもっとも注目しているのは日本国の民意に違いない。つまりMAGAにたいする日本国民の賛同が確認できれば、今後その民意はアメリカ政府のあらゆる機関によって支えられて行くはずだ。老婆心ながらここで躊躇することはかえって、逆向きのメッセージをアメリカ政府に伝えてしまうことになりかねない。つまりMAGAの成功はアメリカ一国の成功に留まらず、これまで巷で噂されてきた様々な陰謀論に対する答えでもある。これに賛同する人たちは、次々湧いてくる些末な対立で消耗している場合ではないのである。今アメリカが日本に最も期待することは、市場の開放でも兵器の購入先でもない。信頼のおける国民同士が共に足並みを揃え未来に向けた価値の創造が望めるかどうかだ。

 

gallery,ようこそ

Posted by makotoazuma