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 今日のできごと

2021年9月14日gallery,今日のできごと

 

2021年 1月11日 成人の日 なのに岡本太郎

 

 

 えっ誰ってなるんでしょうか、大阪万博「太陽の塔」を作ったアーティストです。一頃は、CMでも大活躍されていて、「芸術は、爆発だ。」とか、「グラスの底に顔があってもいいじゃないか。」なんて、目をひん剥いてアジるような言葉を連発していました。

 

 なので、意地悪な見方をすれば、自己顕示欲に取りつかれた制御不能の爺さんのように見える時もありました。その当時の私には、少なくともそのような印象しかありませんでしが、或ることをきっかけに、師に対する見方が変わりました。

 

 これもまたテレビ番組のお話なんですが、それは、「タモリの今夜は最高」って番組に出演されていた時のことなんです。番組の内容は、時の人を呼んで、トークや、コント、セッションなんかでおこるハプニングから、ゲストの意外な一面を掘り下げるようなそんな番組でした。 そこには多分に、タモリさんの意向も反映されていて、バラエティー番組の中では、とても、おしゃれな印象がありました。

 

 そんな番組にアートの巨匠が登場したんです。ちょんまげのカツラと雪駄に着流し、模造刀を振り回し大暴れ、学芸会より見てる方が恥ずかしい。こっちは横になっての視聴でしたが、残念としか表現できない状況だったんです。

 

 番組の終わり、どこまでも、のりのいい岡本太郎にタモリが、発した質問が、「先生の職業って何ですか」みたいな質問をしました。その時の岡本太郎の回答が「私は、人間をやってます。」ってことでした。タモリからすれば、おちゃらけた回答で、はぐらかされたと思ったはずです。「またまた」みたいな返しをしていたんですね、最初は、私もそう思たんですが、そのときの、師の表情は、笑っていませんでした。

 

 何か伝えたそうでしたが、言葉を飲み込む様子がわかりました。そのまま、番組は終わったんですが、何か私の心にひかかるものが残っていて、本当は「人は、人になろうと自覚しなければ、なることが出来ない、尊い存在だ」って伝えたかったのでしょうか。「芸術は爆発だ」に比べれば、とても奥ゆかしい言葉ですが、40年近く頭から離れません。今日は成人式なんですが、時が来れば、勝手に人になるでは、なさそうです。ピータパンからでした。

 

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Posted by makotoazuma