今日のできごと
2021年 1月30日 「不自由を取り入れる」
先日の日曜美術館で、松井守男氏がピカソから伝えられた言葉だそうです。何の事かというと絵を描くときの話です。
絵描きが経験を積んでいくと、ついつい手慣れた絵を描いてしまう、つまり技巧的な絵になって、その絵からは、湧き上がる思いや躍動感など、最も表現しなければならないものが感じられない、「つまらない絵になってしまうぞ。」ということを戒めた言葉のようでした。
確かにその時代ラウル・デュフィーなどは、わざと、絵筆を左手に持ち替えて、不自由な状況を創り出し、とても躍動的な線を描いていました。結局、このような天才たちにとって五体満足は、絵画の障害でしかないのでしょうか。表現とは、そこまで突き詰めなければならないものなんでしょうか。
ところで、もし我々が神によって創造されたものだったら、人によって五体満足を与えられない状態は、神による何らかの表現なんでしょうか。