思考ラボ
2024年 8月26日 正しさ、真実とは
このような問いを向けられた場合、貴方はどのように答えらるだろうか。「真実は一つ」という言葉が一般的だとは思うが、それに対し物事は相対的であるという見方もある。つまり物事は見る立場によって認識が変わってしまうという話で、いわゆる相対性理論というものがこれに当たるのだろう。ところで昨今一般的になった量子物理学ではそれどころか、時空における因果関係さえ怪しい存在となってしまっている。
つまり観察者の意識が事象の結果に影響を与えるのだとすれば、真実は観察者が望む数だけ変化してしまうことになる。さてここで問題になるのが、この場合の事象はそこで書き換えが起こるのか、或いは別の事象が生まれてしまうのかという違いが出てくる。この答えとして私は、きっと新たな事象が創造されるのだろうと解釈している。何故かといえば、このような現象が、いま話題のパラレルワールドなのではないかと思うからだ。つまり世界は確率の分だけすでに存在していると考えるよりは、このような認識の変化によってもたらされる、記憶の断片ではないかと思うのだ。そうだとすればこのような記憶の断片は、無意識の世界に複数存在して、あたかもパラレルワールドのような認識を生んでいるのではないかと思っているのだ。そしてこの考えをさらに進めるとデジャヴュということの説明にも繋げることが出来る。
どういう事かと言うと、我々誰もが体験しているデジャヴュという感覚は、不思議な体験というより、実際に過去の事象が書き換えられた瞬間ではないかと思っている。つまり私はこの感覚は、デジャヴュばかりでなく、未来予知という認識にも繋がっているのではないかと想像している。実際そういう予知能力を持つ人の体験を聞くと、彼らが体験するビジョンは、かなり鮮明で細部に至るまで、実際の出来事と一致しているのだ。ということは、これを真実として説明するためには、未来の事象は現在と同時に存在していると解釈するか、それは未来の映像ではなく、観測者が事象が起こった時点から過去に遡って認識したことを説明しているかのいずれかになるだろう。
そしてこのことを私は、後者の認識によるものだと思っているのだ。というのも現象が生まれる意味を考えれば、認識は事象を変化させることにあり、我々の存在意義はその変化を体験することにあると考えているのだ。要するに未来は観察者が認識しない限り始まらない、未知数のままなのである。このことから、我々の持つ多様な個性の必要性が生まれる。つまり個性とは、現象をより多角的に認識することにある。
大切なのは、それぞれの認識する今日によって奇跡の今日が宇宙に生まれることだ。宇宙は新たな自分の認識を待っている、だからいつでも今日は好日なのだ。