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今日は好日

2022年12月3日gallery,今日のできごと日々のブログ

2022年 6月26日 コメディー

いつものように朝食と一緒にTVを見ようと思い、TVの番組表からジョジョ・ラビットと言う映画のタイトルを見つけて決定ボタンを押した。番組表にはコメディーの文字があって朝食の、ながら食いにはちょうどいいと思ったのだ。ほどなく画面に映し出されたのはナルニア物語を思わせる時代背景と男の子と女の子がひそひそ話をしている場面だった。いずれペットのウサギが出てくるのかと思いきや、その舞台はWW2の包囲されるベルリンのようだった。

私が最初に目にしたシーンはひそひそ話をする、ユダヤ人の20歳女の子と総統を信奉する10歳の男の子で、ロミオとジュリエットを思わせる設定のようだがこの監督のリアリズムには庵野秀明氏を思わせる狂気を感じる。この映画は2019年の作品でアカデミー賞のノミネートを受け脚色賞を受賞したようだ。結局私は最後まで映画を観てしまったのだが、今の社会情勢を知ったうえでこの映画を最後まで見ることには胸が詰まる思いがした。映画では包囲されるベルリンを克明に描いていたが77年たった今も、世界ではこのようなことが起こっている。

ちなみにエンドロールに流されたのはデビットボウイのハイデンと言う曲だ、デビットボウイはベルリンの壁が壊された、まさにその時、ベルリンでコンサートを開いていた象徴的なアーティストだ。この映画が発表された2019年タイカ・ワイティティ監督がこの曲に込めた思いは、ベルリンの壁崩壊による統合の象徴としてこの曲を起用したものと思われるが、当時の統合は平和の兆しとして我々に希望を与えていた。ところが今日、統合イコール平和とは言いづらい状況になっている。この問題について、作品発表時の監督には知る由もないことなのだが、統合の目指すところにこれほどの開きがあるとは・・・悲劇なのか喜劇なのか。