今日は好日
２０２２年 ９月３日 芸術は死んでいない
先ほど芸術は死んだのか？という記事を見かけた。この写真はアメリカの公募展でAIの作成した作品が優勝したという記事から転載している。そしてそのタイトルが芸術は死んだのかというタイトルなのだ。
依然もこのブログにAIによるシュルレアリスムの作品について投稿した記憶があるのだが、結論から言えば選者が人間であれば、何も問題はないと思っている。それは作品の価値は鑑賞者が完成させるものと考えているからだ、確かに作品はAIという人工知能によって制作されたとのことだが、現代美術の世界では人間の作為に対する解放がすでに行われてきていた。つまり作品の価値は目の前の平面作品を鑑賞者がどう捉えるかの話に帰結する。
それにしても、ギュスター・ヴモローを思わせる幻想的な世界でこれがアルゴリズムの世界から生み出されたとすると確かに夢もロマンも打ち砕かれる思いになるのは無理のない話だと思う。
とは言え最近の私は、現実とされる世界も実態は記憶というデータの集積がすべてではないかと思ったりしている。そんなことを書くと今度は物理学者を敵に回してしまいそうだが、そもそもこの世界を個人がどのように捉えようとも、そこは自由な世界だと思っている。なので極論すれば人工的に作り出されたデータも、人間が五感から得たデータも、あるいは人間の頭の中だけで作られたデータも私の中では変わりがない。ただ言えることは宇宙は常に新たなデータを欲しがっているということだ。