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日々これ切実

2026年3月12日ようこそ

2026年 3月12日 何故面白いのか?

こんなことを思いながらTV番組の落語研究会を鑑賞している私は、気が付かな内に偏執狂とかいう病を患っているのかもしれない。とにかく毎日何故何故を繰り返していると、自分の異常性には気づかないものである。先日も落語研究会の番組に登場する春風亭一之輔氏の落語を聞いて、以前も聞いた話なのに初めて聞いたように面白がっていた。これは私の記憶力が低下してきている証拠ではないかと、楽しさをわざわざ不安に置き換えてしまうのである。困ったことに噺が面白ければ面白いほど、このような何故が頭を駆け巡り気が気ではないのだ。とはいえ、このような奇妙な視聴者であっても氏の噺は、充分楽しめるので、笑いが出てこないとか、拍手をしそびれるという症状は別の病を患っている危険性がある。

ところで、今回氏の落語を視て気づいたのは、氏の落語は常にアップデートが繰り返されているということだ。というのも以前視たあくび指南より今回のあくび指南は仕草に抑制が効いていて、その分、顔の表情などは繊細さを増している。特に今回、眉毛や視線の動かし方などにそれを感じた。これを絵画のカンバスに例えると持ち前の広いカンバスを縦横に使いこなす大家の風格と言える。

続いて登場した三遊亭萬橘氏はその個性的なキャラクターにより枕から会場を沸かせていた。なんでも最近訪問した学校落語会では落語研究会以上の試練を噺家に与えてくれたという、恐らくピュアで純粋な魂は掛け値なしの反応を噺家にぶつけてきたに違いない。確かに番組の解説にあったダジャレだらけの「探偵うどん」という話だが、私は噺の落ちになる「一杯食わされた」に思わず「うまい」と声を上げてしまった。これも私のジェネレーションによるピュアな反応なのか。

さて3番目に登場した立川談幸氏は枕で修業時代の話をされていたが、氏は長らく談志師匠の内弟子として賄を担当されていたという。まさかその賄が師の逝去と結びつくことはないだろう、現在氏は落語芸術協会に席を置く。

今回トリとなった金原亭 馬生氏は落語研究会の高座は25年ぶりだという。今回の演目は「笠碁」という有名な噺で、私はこの話を幼馴染との友情を描いた名作だと思っている。現在氏は78歳とあり白髪の風貌もこの噺と違和感がない。そのため演目のシチュエーションとなるご隠居同士が楽しむ碁という背景にぴったりはまっていた。因みにこの噺は江戸時代の元禄からあった噺と言われるが、今の世相を見れば、このような落ちこそあって欲しいと願うのである。

 

 

 

 

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Posted by makotoazuma