今日は好日
2021年 12月30日 表計算ソフトで繋がる命
一頃は石油の1滴は血の一滴と言われるほど石油がなければ物流が滞り経済が立ち行かなくなると考えられていました。石油を確保することが国の繁栄を左右することにつながり、このようにエネルギーがもたらす繁栄が20世紀の象徴では無かったでしょうか。
さて21世紀は遠い未来だと思っていたら、すでに22年も経過しようとしています。20世紀がエネルギーに依存した世紀だとすれば21世紀を象徴するものは何でしょう、私は、デジタル技術という仮想現実に生命が依存しだした時代ではないかと思っています。
一頃、命の次に大事なのはお金だと言われていましたがそのお金がすでにデジタル技術無しに流通させることが出来ない時代になっています。この動きはあと1,2年でさらに加速し、ついには財布を持ち歩かない人が世の中に増えてきます。代わりに必携なのがスマートフォンで、いつしか札びらを切るとか、札束を数える行為は現実世界から姿を消します。
いまでもサラリーマンの給与は表計算ソフトの技術無しに支払うことは、考えられない時代になりました。昔のように現金を封筒に詰めて給与を手渡される時代はすでに無くなりました。その代わり電気信号のオンオフが個人の成果に応じた給与を支給してくれます。
つまり私たちの命を左右するところのお金の計算をデジタル技術が勝手にしているという、これがただ今の現実世界です。ここまで来るとすでに仮想現実と現実の垣根はなくなったといって差し支えないのではと思います。現在、仮想通貨が現実の通貨以上に人気を持っていて価値がうなぎ上りに上がっているそうです。このような現象を見るとデジタルの仮想現実は人間の認識する現実世界とすでに繋がっています。つまり、マトリックスの世界はもはやSF映画だけの物語とは言い切れない時代になっています。
すでに私たちが現実だと思っている世界の端々に仮想現実との繋がりが出来ています。そうであるなら私たちは、この仮想現実に向き合わなければ、現実世界とも向き合うことが出来ないということです。