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今日は好日Vol.2

2024年1月5日gallery,ようこそ,自作俳句絵画 無意識

2023年 10月11日 日本は素晴らしい国

このような文章を雑誌に寄稿したために、職を辞すことになってしまったというのは元航空自衛隊幕僚長の田母神俊雄氏の実話だ。無茶な話のようにも聞こえるが、田母神氏が寄稿した論文に大東亜戦争を侵略戦争とすることを認めない論調があったため、幕僚長としての考えが当時の政府見解と違うことを理由に幕僚長の任を解かれた。さてこの問題は現在においても重大な国際問題になりかねないセンシティブな話題になる。とはいえ歴史は一つであるにもかかわらず、いまだにこのような論争が起こることはとても残念だ。

ところで侵略戦争といえば現在進行中のウクライナ戦争もロシアの一方的な侵略だという論調が圧倒的だ。この点において疑問を呈する方は、今のところ圧倒的に少ない。もしこの経緯について検証されたい方が居られれば笹川平和財団のホームページを覗かれると良いかもしれない。この戦争の経緯について詳細でかつ公平な立場で解説されている。

このような大混乱の中、実際にロシアを訪れ、向こうの要人と会談を持った国会議員がいる鈴木宗男参議院議員だ。

昨日このことを重く見た所属政党から除名処分の決定があった、ところが処分を受ける前に、議員は自ら離党届を出して受理されたそうだ。おそらく議員もこのような成り行きは想像していただろうが、今この時期政党を抜けるということは、次の選挙があれば自前で資金の用意が必要になってくる。にもかかわらずそのリスクを冒してまでロシアを訪問した目的は何かといえば、氏の言うように今が停戦のための最大のチャンスであり、そのことが日本の国益になると判断された為だろう。

私が考える国益が何なのかについては過去の記述を参照していただきたい、とはいえロシアとの国交における恩恵を最も受けてきたのは北海道だろう、特に私の暮らす函館は歴史的にもロシアとの結びつきが強く、産業の中心だった水産業の隆盛はひとえにロシア近海の北洋漁業が支えていたと言っても言い過ぎではない。議員のロシア訪問はこのような水産業を営む者にとっては希望の光だったに違いない。

とはいえロシアとの利権を疑われ自民党を出た鈴木議員にとって、ロシアとの繋がりはまたもや過去の古傷に触られるのではないかと心配になる。一度張られたレッテルを剝がすことは、どれほど実績のある議員であっても容易ではないからだ。私には個人の人格がすべて正しいというような思い入れはない、むしろ時と場合によっては当然反論があると思っているのだが、私はそれが正常なことだと思っている人間だ。今回の出来事についても地政学的に見れば、ロシアとの外交を閉ざす政策は日本にとって大変なリスクに繋がると思っている。そう考えれば鈴木議員の行動はまさに理想のタイミングだった。いったいこれほど行動力があり、勇気のある政治家が他にいるだろうか。

確かに議員のとった行動を批判する人は多い、私が視た報道記事でもそれに付いた9割のコメントが氏の行動に対して否定的だった。逆にいえば1割ものコメントが肯定的な意見だったのだ。これを有権者の数に置き換えたらどうなるのか、現在日本の有権者の数は1億500万人ほどで、このうち昨年の参議院選挙では52%の投票率があった。つまり5400万票の内の1割、540万票の得票が見込めるということになるのではないだろうか。現在のところ、これほど世間に注目されている議員も他にいない、一部ではあるがこのことを好意的にとらえている有権者も確実におられるということは、もし近いうち次期選挙があるとすれば氏はもともとの地盤があり、日本全国最も知名度のある議員ということになる。要するに小選挙区でも比例区でも万能の議員になりえるからだ。とはいえ政党にとっては、やはりとてつもなく御しがたい議員であることに違いない、もしこんな議員と政策理念が一致する政党があるとすれば、それこそ国益を最優先に考えられる保守の中の保守と言えないだろうか、目指すのは素晴らしい国日本でしかない。