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今日は好日Vol.2

2024年1月5日gallery,ようこそ,自作俳句絵画 無意識

2023年 10月26日 歌は世につれ

世は歌につれ、こんな言葉を懐かしむのはこの言葉が世の中に溢れていた時代を経験した人だろう。ご存じ玉置宏さんの歌番組で使われた名台詞だ。ところでこんな言葉が巷に流行ったのはテレビ放送やラジオをはじめとするメディアの影響力に他ならない、そしてその影響力はジェネレーションや嗜好の違いに関係なく、あらゆる世代に共通の影響を及ぼし、その結果小学生が鼻歌で演歌の「涙の操」を口ずさむような時代になった。つまり歌詞の理解はともかく、当時は老若男女時代を象徴する同じ価値観を共有することが出来たのだ。

ところで先日谷村新司氏の訃報が流れた。谷村新司氏については、私の推しというよりはその時代を象徴する人として私は認識している。つまり私にとって谷村氏は80年代に登場したニューミュージックの旗手アリスの谷村氏であり、「冬の稲妻」や「チャンピオン」は新しい音楽の旋風を巷に巻き起こしていたからだ。それまでの若者が愛好する音楽はフォークソングかロックかで何となく見えない敷居が出来ていた。ところがアリスの登場ですっかりその敷居が消えてしまったのだ。そのことは斬新な曲調もさることながらギターとドラムスの組み合わせというアリスの楽器構成に現れている、つまりそれまでのロックやフォークのスタイルを打ち壊し、そしてこのことにより前時代で強調されていた音楽におけるジェエネレーションギャップが解消される要因となっていたのではないだろうか。

このことは谷村氏がソロ活動に移られてからもなんら衰えることがなく名作「スバル」や「群青」に繋がっていく。このおかげで私は何度飲み屋のカラオケで昴を歌うことになったのか、会社の飲み会と社会通念が同じ地平で語られていた時代の話で、上司の持ち歌を覚えることは社会人としての礼儀だった。因みに私がカラオケで永ちゃんをリクエストするためにはかなりのアルコール量が必要になる。