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今日は好日Vol.2

2024年1月5日gallery,ようこそ,自作俳句絵画 無意識

2023年 2月18日 中央銀行

日本でいうと株式会社日本銀行が日本の中央銀行になる、では民間人が出入りしない、その銀行は何をするところかと聞かれて、一言で答えられる人は限られるかもしれない。普通お金を刷るところという答えが多いと思うが、それでは大日本印刷と何が違うのかということになる。やはりそのお役目を理解するにはお金とは何かという問いから始まるのではないかと思われる。つまり、ざっくりとしたイメージは、お金の価値を損なわないようにすることと、お金を世界経済に流通させることだ。 そこでお金の価値を維持するためには日本の経済が順調に発展しなければならないという結論になる、簡単に言えば経済発展の見込めない国の通貨を誰が欲しがるだろうかということなのだ。 このように考えると経済発展の推進は政府にその責任があるので、日銀はこの点について政策をサポートすることが主な責務になる。景気動向について日銀の責任を問うのはお門違いではないだろうか。 またお金を国際的に安定して流通させることについては、国際経済との整合性まで考慮していく必要が出てくる。場合によっては日本円が他国の通貨を支える場面も出てくるということだ。 日本経済の大変厳しいところは、ライフラインとなる食料や、エネルギー供給についての海外依存の高さだ。もし円の信用が毀損されるようなことがあれば、そっこく国民の命に関わる大問題となる。つまりこのような重責を担うのが中央銀行であって、そうであるからこそ日銀が政府の政策と協調できなければ円の価値を維持することは難しいという結論になる。日銀の動向は国民生活を左右する重大事項である。日銀の動向と政権の政策が連動していなければ日本経済は成り立たないのである。 ところで中央銀行は自国通貨を国際市場で安定的に流通させる責務を負っているが、この例として日本の紙幣は世界中の銀行で簡単に両替ができるが、逆に硬貨についてはその額に関わらず全く交換に応じてもらえないで困った体験をされた方も多いはずだ。つまり国が発行元である硬貨とは世界経済での流動性が違うということになる。 このような通貨の連携を図ったのがIMF国際通貨基金なのだが、この制度はそれまで金の価値が通貨の価値を支えてきたのに対しUSドルが金の代わりとなることを決めたものだ、つまり各国の中央銀行の信用はUSドルで支えられてきた。 では、そのUSドルの絶対的な価値を支えてきたものとは、なにかそれが石油である。つまりエネルギーの取引がすべてドルで決済されることによって、USドルは世界中の信用を集めていたのである。ところが、そのUSドル一強の体制が今回の紛争によりほころびを見せ始めた。 つまりロシアへの経済制裁は、ロシアの経済的自立を招いたのではないかという懸念である。もともとロシアはエネルギーについては保有国でありサウジアラビアと共にヨーロッパ経済を支えてきた。ところが経済制裁によってロシアはその供給先を失ったことになったのだが、代わりにエネルギーを必要とする国はいくらでもある。結局ロシアはドルを手に入れることは無くなったが、現物同士の交換が成立していれば痛くも痒くもない状況だ。困っているように感じているのは西側の報道からである。ためしに世界各国の人口順にロシアとの取引国を並べていってみてほしい、その深刻さが分かるはずだ。 私はこの最悪の事態を避けるためには、もう一度ロシアのIMF体制への参加を求め、同じ市場での経済活動を呼びかけるしかないとおもっている。そのためには先のミンスク合意が守られなかった理由を公正な場で明らかにするしかない、なぜならそれがなければ条約を結び直すための信頼が保たれないからだ。 この件に関しもっともふさわしい場所が今回の広島サミットではないだろうか、日本の首相にはこの場が停戦とG8の復活になるよう尽力してほしい。この際ロシアとの交渉の切っ掛けとして日本の改憲による中立国としての自立を提案してはどうだろうか、その際は日米安保の破棄とシーレーンの帰属する国との航海安全に関する協定を結ぶことだ。このことにより領土問題や水産資源への前向きな進展が見込まれるのではないだろうか。