G-BN130W2PGN

お問い合わせ先

mail@makotoazuma.com

 

今昔問答

2025年6月13日ようこそブログ

2025年 6月12日 経済番組のモラル

朝の経済番組といえば様々な業種の方が新しい情報を得るために参考としている番組だ。場合によってはこの情報を基に投資戦略を練る方も居られるかもしれない。そうだとすれば、このようなマスメディアが間違った報道をすればどれだけ視聴者に損害を与えてしまうのか、投資は自己責任と言われる世界だが、こうなるとモラルの問題で済むのかどうか疑問に思う。この番組では過去にも利上げを肯定的に報道する傾向が強く、その都度このブログに取り上げてきた。というのも利上げには景気を冷やす効果しかなく、世の中に何ら付加価値をもたらさないからだ。

ところで今日は東京海上アセットのコメンテーターが番組で今日本経済は、いまだ円安がコストプッシュインフレを助長し国民生活を圧迫しているという。そしてこの弊害を取り除くには、日銀が現在インフレが落ち着いているドイツに見習いその金利差を埋めるための利上げをするしかないといっていた。しかも何方が提唱する数字かは聞きそびれてしまったが、ドル円相場は100円が適正ではないかとまで言っていた。これを聞いてこの人は巷で大騒ぎしている日米の関税問題が頭にないのかと頭をかしげてしまった。番組内ではこの後も2度3度利上げについて言及していたので、口が滑ったなどの話ではない。

ではコストプッシュ型インフレの原因となる輸入品といえば、真っ先に思い浮かぶのがエネルギー源の石油と天然ガスだ。というのもこれらのエネルギーは日本の場合、ほぼ輸入に頼らざるを得ないからだ。

さて、ここに3つのグラフを用意した一番上が日銀の企業による物価指数でその下が総務省による消費者の物価指数である。
いずれのグラフもエネルギーや食糧の値段は高騰していて物価の高騰が見られる。中でも石油や天然ガス、或いは輸入穀物の価格が急騰していることから、この状態をコストプッシュ型のインフレと言ってもおかしくない。問題はこの状態が円安のために起こっているのかどうかという問題だ。

ところがこれを示す為替の動きを示すグラフを東京海上アセットのホームページから見つけた。この表を見ると今年の1月からは、綺麗に右肩下がりで円高に向かいまっしぐらのグラフといって良い。と言う事はこのグラフだけをみて日本の物価を語るのであれば、逆に円高がコストプッシュインフレを招いたと説明するか、或いは為替と物価上昇には因果関係はないという説明にならないだろうか。しかも利上げによってドイツ経済を見習えというサジェスチョンは日本経済を破滅に追いやりかねない大事になりかねないので今回は強めの注意喚起を行った。それにしてもこのような発言をする人は、日本の税収が最高額を記録したことをどのような指標を用いて説明するのか是非聞いてみたいものだ。

ようこそブログ

Posted by makotoazuma