今昔問答
2025年 6月28日 エンゲル係数も理解できないとは
日本の政治は何故これほどまで廃れてしまったのか。しかもこれほど目まぐるしい世界情勢で権力の中枢にいる人がこの有様だ。とはいえ健全な民主主義が機能していれば、このような不幸は回避できるはずなのだが、そのバランサーとして最も大きな責任を負うのがマスコミのはずだがそこがまるで機能していない。とはいえFNNオンラインはこのことをわざわざ取り上げているので、この記者は何らかの感慨をお持ちのようにも感じるが、これでは結果的に、この不条理の片棒を担いだのと同じ事に成る。早速どのような記事だったかのといえば、「石破首相は静岡県沼津市で開かれた自民党議員の集会であいさつし、参院選に向けて野党が掲げている消費税の減税について、高所得者ほど減税の恩恵を受けることを指摘し、批判した。
要するに金持ちほど消費が多いのでこれに掛かる税金を減額することは金持ちを優遇することだと言っている。普通こんなことを言えばすぐ反撃に合う筈なのだが、この記事は何事も無く結ばれている。ここで頭に浮かばなければならないのはエンゲル係数とは何を示す指標かと言う事で、消費における食費の割合のことだということは特別な教育を受けなくても口に出る。ではその数字は何を意味するのかといえば消費の中で食費の割合が高いと言うことは、生活に余裕のない状態を示すことになる。つまりどんなに貧しい人間も飲まず食わずでは生きてはいけないので、食費は最低ラインの消費を意味する。と言う事は消費税は、応能負担という納税の原理原則を無視した悪税だという意識がまるでない。もっと分かり易い言い方をすれば、そんなことに思いも及ばないからこそこのような頓珍漢な話を人前で披露することが出来るのだ。
それにしてもこれを寝言で言うなら許されるかもしれないが、この言葉が発せられたのは議員集会の場だ。つまりこれは参院選に向けた議員の集会だったと想像できる。そうだとすればここに集まった議員はこの話に頷いていたのだろうか、普通ここで、都議選大敗の原因追及により集会は大荒れになってもおかしくないのだが、記者は何も触れていないので何も起こらなかったのだろう。
このような人達に勘違いして欲しくないのは、与党にとって今はとてつもない逆風が吹いていると言う事だ。というのも今国民は自分たちの将来に底知れない不安を抱えている。ところが、残念なことにその恐怖がここに集まった方々にはまるで伝わっていないようだ。周りを良く視れば地方選挙においてはすでに政党の支持はむしろ足枷になるケースが増えている。というのも、太陽光パネルや風力発電の明らかな問題に国民全体が気付きつつあるからだ、つまりこれまでの強引なやり方に国民はハッキリとNOを突きつけているのだ。このままでは、これまで懸命に政策に取り組んできた政治家にまで悪影響が及んでしまう。この流れを止めるためには自分たちが国民を代表する議員として今の狂った政治を変えていくと言う事を行動で示すしかない。やるかやらないかは貴方たち次第だ。