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今昔問答

2025年8月10日ようこそブログ

2025年 8月10日 右や左の過激派様!

昨日は80年前に長崎に投下された原爆の犠牲者に対し追悼式が行われた。驚くことに、このことに対して反省すべきは誰かというだけでも右と左の思想が対立してしまう。例えば左というレッテルを貼られた人は戦争を仕掛けたのは日本なのだから日本が反省するべきだと言う、つまり原爆を落としたアメリカは戦争終結を早めるため、やむを得ない選択を取ったという意見。

一方右のレッテルを貼られる方の思いは、この攻撃は明らかに無抵抗の市民に向けられた攻撃であり、国際法違反であり、戦争犯罪である。私も核兵器廃絶の道筋を探ろうとすればここに目を向けなければ解決の糸口は見えてこないと思っている。

ところがこれほど核兵器の非道を訴える、その右側の人が、核兵器は戦争の抑止力になると言って核配備を訴えている。これでは自分は泥棒されたから自分も泥棒するのは当然だと言っているのに等しい。とはいえ核兵器というのは泥棒以上に罪深く胸糞の悪い兵器なのである。例えば、ヒーローアクションを期待した映画で、ヒーローが人質もろとも殺してしまうことを厭わないとしたらそんな映画に共感する人は居るだろうか。残念ながら核兵器というのはそれほど愚劣で許しがたい兵器だと思っている。

そればかりか被爆国である、日本こそ核配備の権利があると言われれば、これでは議論の余地も消え去ってしまうのだ。さてこのような右側の人が、核保有賛成に使うロジックは、ウクライナは核兵器を持たない為に侵攻を受けたというストーリーだ。これについて私は侵攻の理由はウクライナが停戦協定のミンスク合意を果たさなかったためと理解している。それに加え、ウクライナがロシア国境周辺でNATO軍との共同軍事演習を行ったことが、直接の切っ掛けとなった。つまりロシアはまんまとウクライナの挑発に乗ってしまったという流れだ。ところがロシアはこれに対する備えを充分に行っていたために、ロシアが経済封鎖で弱ったところ叩こうという西側の思惑が全て裏目に出てしまったという落ちだ。

要するに、核兵器を世界一保有している国も、抑止どころか戦争に巻き込まれる可能性があるということだ。因みに今回ロシアが敗北しないのは、軍事面ばかりでなくエネルギーや食糧、金融に至るまですべてに至る準備が整えられた状況での侵攻だった為、逆に挑発を行った西側が追い詰められる状況になっている。とはいえこのような状況は、嘗て太平洋戦争止む無しの判断をした日本の状況とも重なってしまう。つまり、真珠湾攻撃はアメリカがWW2に参戦するための口実に使われたという噂だ。このような経緯も右側の人達ならすでに熟知されているはずのことだ。

ところで私が何故これほど、核兵器保有にむきになってしまうのかといえば核攻撃は罪のない人々を目標にするもので、それは虐殺に等しい。しかもこのような物を作り続けて行けば、これがどこかで使われる可能性は限りなく増えていく。と言う事はそれだけ人類破滅の可能性が増え続けるわけだ。おそらくここには昔流行った、バカの壁というものが本当に存在している証拠のように思えてならない。つまり日本を護りたいという思いが、これによって起こるであろう世界の破滅を認識の外に追いやってしまうのだ。

さらに、もう少し言わせてもらえば、右側の人が目の敵にしているのは左翼の過激派と言われる活動家だ。そして右側の人は彼らの暴力革命をまるでカルト集団のようにとらえている。何故かといえば、彼らは目的のためには手段を選ばず、そのため、これまで実際に犠牲になった人たちの無念は忘れがたいからだ。つまり罪のない人々を犠牲にして何らかの目的を遂げようとする行為は許しがたいのだ。ではこれに対し核兵器はどうかといえば、やはり罪のない人を標的にする点では過激派のテロと変わりが無い。

これでは右翼もまた人命を尊ぶことの無い左翼過激派と変わりが無い。右や左の過激派様、これ以上人の命を軽く見ることは止めて欲しい。

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Posted by makotoazuma