日々これ切実
2026年 3月3日 桃の節句
産経新聞サムネより
今日はめでたい雛祭り、私の子供の頃はこの季節女の子の家には巨大な雛壇が飾られ、その人形があまりにも綺麗だったので羨ましく思っていた。最近のデパートなどを覗いてもアクリルケースに収められたお内裏様とお雛様のこじんまりしたお飾りしか見かけず、なんだか寂しい思いがしてくる。これをネガティブに考えると、社会全体の子供に寄せる思いが萎んでしまったのではないかと考えると少し寒気を覚える。
つまり私の子供の頃は、親が家計度外視で子供に夢を託していた時代で、それに比べ今日では家計の都合にあわせて子供への思いも萎んでしまったのではないか。などと考え込んでしまうと、折角のめでたい気持ちもどんどん失せてしまうのである。気を取り直し、ひな祭りの謂れをウェキペディアで探してみるとなかなか興味深い。それによるとこの起源は宮廷の節会という宴会から始まっているという。中でも5節句という節句が特に重要で1/7人日(じんにん)、3/3上巳(じょうし)、5/5端午(たんご)、7/7七夕(しちせき)、9/9重陽(ちょうよう)なのだそうだ。このうち三月三日の上巳が今日の雛祭りに当たる。そしてこのような節句が日本で行われるようになったのは平安の時代なのだそうだ。因みにこの当時の宴会といえば、曲水宴と呼ばれる歌会で、歌を詠んで酒を飲むこれが雅な宴というものらしい。
そういえば以前の大河ドラマで「光る君へ」という紫式部を主人公に描いたドラマがあった。その中で邸宅の庭に実際に水を流して小川を創り、そこに酒杯を浮かべて、突然の雨を盃が受けるという無謀なシーンがあった。この時のメイキングを視るととんでもない労力が撮影の裏で注がれていたことが分かる。やはり文化を語るには効率では推し量れない情熱というものが必要なのだろう。
ということでまだ酒は口にしていないが一首
「 桃の花 水の流れに いざなわれ 畏き歌の 続く幾歳 」