日々これ切実
2026年 3月24日 芸術は爆発だ!

先日、日曜美術館の50周年を記念するアンコール放送で岡本太郎氏が出演する「私とピカソ」という放送を視た。番組から受ける印象は、やはり熱い人という印象で断定的な物言いは、まるで諸突猛進のイノシシのような印象を受けた。とはいえ氏はパリ大学で哲学や民俗学を学ぶほどのインテリであり、表現者としての家庭環境も、ある意味サラブレッドのようでもある。
因みに氏の伴侶に言わせれば、氏の持つ強烈なキャラクターは「岡本太郎は岡本太郎だったのではなく、岡本太郎に成ったのだ」という。そこで改めて思うのは、氏はダダイズムから始まる新しい芸術運動に自身の身をもって参加したという事実である。つまり後世からキュビスムだシュルレアリズムだというレッテルが貼られる以前に、同時代の作家としてその息吹を表現されていたということだ。
それにしても、憧れの存在でもあるピカソに対する氏の評価は、オマージュなどと言う生易しいものではない。寧ろピカソの芸術を否定し乗り越えることが、氏にしてみれば親愛や敬意の表現になるという。これを象徴する氏の言葉に「芸術は爆発だ!」という言葉がある。この言葉が象徴するのは、現状を破壊し乗り越えるエネルギーこそが美しと云うことだろう。とはいえ一体誰が、初対面でいきなりマウントを取にくる人を自分の良き理解者だと思えるだろうか、この呆れた違和感こそ凡人とは一線を画す天才岡本太郎に成るという所以のように思える。きっと氏に向かって私の表現するENizmなどと言っても鼻にも掛けられないに違いない。では「コップの底にハナがあってもいいじゃないか!」と云ったらどうだろうか。