日々これ切実
2026年 4月23日 YBA?

思わずDAIGO氏に尋ねたくなるが、この言葉は先日の日曜美術館では国立新美術館で開催されているYBA&BEYONDという展覧会に因んでいる。因みにYBAとはヤング・ブリティッシュ・アーティストという1990年代に活躍したイギリスのアーティストを総称する言葉だそうだ。今回イギリスのテート美術館からこれらのコレクションを迎え国立新美術館を皮切りに展示が始まった。イギリスのアーティストといえば、先日ディープパープルの表敬を受けたばかりだが、現代アートの世界にも大きな足跡を残している。イギリスの美術といえば絵画の世界ではターナーやフランシスベーコンを思い浮かべるが、様々な表現を用いるコンテンポラリーアートの世界に与えた影響も計り知れない。特に今回展示されるダミアンハーストの作品は改めてその影響の大きさを感じてしまう。
今回展示されている「後天的な回避不能」という1991年の作品は吸い殻の溜まった灰皿とテーブルとイスタバコと椅子が熱いガラスケースに閉じ込められている。まるで副流煙の健康被害を糾弾するような作品だが作者の思いはそれだけだろうか。因みにこの頃の作品を象徴する巨大なホオジロザメのホルマリン漬けは、パーツごとに切断され、まるで解剖模型のように展示される。作者は子供の頃JAWsという映画を見て死の恐怖を感じたというが、この作品は逃れられない死という恐怖を象徴しているのだろうか。
さて、この展覧会全体から伝えられるイメージは、YBAの物事の本質に迫ろうという飽くなき好奇心を感じる。つまり、様々な視点で現実を捉え直すというアプローチだ。その手法もまた立体から平面まで様々で、その数以上に現実は多様性を孕んでいると言う事なのだろう。因みにダミアンハーストといえば、これから自分の作品はデジタル情報しか残さないと言って、自らの作品をせっせと焼却していた記憶がある。要するに世の中は情報でしかないと言う事なのだろうか、私もこれに同意するところだが、心の片隅に居るトラさんは「それをいっちゃあおしまいだよ」と叫んでいる。