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2025年11月1日gallery,ようこそ,日々のブログ

2025年 11月1日 平和のイニシャチブ

我々日本人は世界で初めて核攻撃を受け、この悲劇がこれで最後であることを願い80年の間、核廃絶の希望を心に刻んできた。我々日本人はこれほど残虐な仕打ちを受けても過去の恨みは捨て、我々の子孫の繁栄を望み、敵味方分け隔てなくともに経済発展の希望に向かって歩んできた。私はこれが先の大戦に対する日本人としての総括のように感じる。

ところが現在これほどの悲劇を人類にもたらした核兵器が、再びその存在感を強めようとしている。それは抑止力の名のもとに新たな細胞分裂を繰り返す人類にとっての癌と言ってよい。結局自分が産み出す細胞が増殖するごとに破滅に向かうところは核兵器そのもののように私には感じるからだ。

そうであるとすれば、日本人は核攻撃による被災者の無念に報いるためにも、世界に向け核兵器廃絶のイニシャチブを取る責任があるように感じる。因みに、これについての取り組みは過去80年に渡り実際に被災された方々の努力により、昨年はノーベル平和賞の授与を受けることに繋がった。とはいえこの功績が核戦争の脅威に対しどれほどの影響を与えることが出来たのかといえば、何ともやるせない思いになる。

そこで、この度日本に誕生した新政権には、世界に対する平和活動の本気度を行動により示していただけないものかと思っている。

というのも、先に行われたASEAN共同体での日本に対する歓迎ぶりを見れば、アジア各国が日本に寄せる平和貢献の期待がどれほど大きいかがわかる。それはこれまで日本が行ってきた場当たり的ATM外交への対応とは隔絶の感があったからだ。それはまるで参加各国がこれからは世界の経済が環太平洋を中心に動き出すことを確信しているかのようでもあった。

このような状況から、日本政府が核兵器廃絶のイニシャチブを取り世界平和に貢献してくれることをアセアン諸国も歓迎してくれるに違いない。そこでこれに向け、日本が一歩を踏み出すとすれば、まず初めにこの地域における核兵器使用の禁止を世界に訴えてはどうだろうか。たとえばこれをCPTPP等の加盟条件とすれば不可能な交渉とはならないだろう。これによりこの地域が核兵器に対しネガティブであることを共有することができる。更に参加国は非核というコンセンサスに基づき改めて防衛を再構築していくことも考慮しなければならず、加盟国同士の防衛協力が必要になる。このような動きに超大国が理解を示せば、核兵器廃絶に向けさらに大きな一歩となるはずだ。要するに核兵器の開発競争は世界を巻き込むチキンレースなのである、しかもこのレース誰も傍観者では済まされない。