盾つく虫も好き好き
2025年 11月6日 暴力と安全

CNN.com.jpの報道によるとメキシコの死者の日という祝賀行事でウルアパン市のカルロス・マンソ市長が犯罪組織に殺害されたことに対し州都モレリアで抗議デモがあったという。これは犯罪組織を取り締まれなかったことに対する行政への市民の怒りなのだろう。
確かメキシコといえば今年初め不法移民の問題でトランプ政権の強硬姿勢とは対立が起こっていた。この当時マスコミの論調ではこのようなトランプ政権の不法移民に対する強硬姿勢をナチスに例え、極右だポピュリズムだのと政権を貶めるレッテル貼りに明け暮れていた。あれから年の瀬を目前にメキシコ国内でも不法移民の原因となる犯罪組織に対しメキシコ市民の我慢も限界にきたということだろう。結局不法移民問題というのはこれほどの危険を抱えた問題であり、トランプ政権が真っ先に取り組んだ政策がこれに対する排斥運動だった。そして日本においては、このような不法移民に対し一早く警鐘を鳴らしてきたのが、参政党をはじめとする日本の各保守政党だった。
彼らは、今の日本の全国各都市で、このように治安が悪化し続ける現状を訴えている。これに対しマスコミをはじめとする左派の政治家は、人権や言論の自由を盾に、このような治安維持活動に何とか足枷を填めたいようだ。
とはいえ、治安維持といえば戦前から反政府主義者や自由を求める芸術家など多くの市民があらぬ疑いを掛けられ、苛烈な弾圧により命を奪われてしまったことも事実に違いない。要するに治安を守る場合も、犯罪を取り締まる場合も行き過ぎれば市民はこの犠牲になる。ということは国会において、これに対する歯止めを議論していただくことが、政治家に命を託す国民の願いだろ。
ところで、先日国会の代表質問でトランプ氏のノーベル平和賞推奨について質問があった。これに対し首相は推奨の事実は明かせないと答弁し、これに対して様々なコメントがあった。私などはトランプ大統領のノーベル平和賞は推奨されて当然のことと思っていたが、世の中違う意見の人も居るらしい。とはいえトランプ大統領が政権誕生と同時にウクライナ戦争の停戦合意に奔走されていたことや、永遠に解決は不可能と思われていた、イスラエル、ハマスとの停戦合意が現在成立していることは間違いない。むしろこの功績を無視したとすれば、賞の選定について問題にされてもおかしくないほどだ。今回日本の首相がこのことにあえて言及したのはトランプ大統領へのリップサービスというより、これから日本が果たす世界に向けた平和貢献についてトランプ大統領と歩調を合わせ協力していくことを述べたに過ぎない。
とはいえ平和貢献と言っても何らかの結果を残すためには、平和を連呼していればそのうち何とかなるものでもなく、時には武力によるアピールも止む負えないこともあるだろう。要するに凡人には考えすら及ばない術を用いる人材こそ、世界に賞賛されるべきなのではないだろうか。