G-BN130W2PGN

お問い合わせ先

mail@makotoazuma.com

 

盾つく虫も好き好き

2025年12月15日gallery,ようこそ,日々のブログ

2025年 12月15日 小説「EUとIMFの崩壊」vol1

このシナリオは2014年ロシアのG8における参加停止処分から入念に計画されていた。というのもこのことはIMFがロシアをどのような目的でG8に参加させていたのかロシアの大統領には充分理解できていたからだ。そしてこれとほぼ同時に結ばれたウクライナとの停戦合意もこれと同じ運命を辿らざるを得ないだろうことは見え透いていたのである。

基軸通貨との戦い

さて世界の基軸通貨といえばこの当時からドル一強の状態にあり、この体制を突き崩すのは人類未踏の山を制覇するようなものだった。ところが突然ここに希望の光が差し込んでくる。それがEUを席巻することになるSDGSという脱化石燃料運動だった。これによると石油や天然ガスに頼る産業構造はすべて崩れ去ることになる、つまりこれまでエネルギー支配により成り立つUSドル基軸通貨体制の根拠が崩れ去るのだ。この動きを辿れば、ついこの間までオルガルヒにすり寄っていたIMFが簡単にロシアに見切りをつけたのもよくわかるのである。とはいえこれが進めば、これまでの原産国の経済はどうなるのか、そればかりか、ガソリン供給のインフラさえようやくの環境にある新興国にとってこのようなSDGSを推進する余裕はまだないだろう。だとすれば、この機に乗じて、これらの国々を巻き込み新しい経済圏が構築できれば、いずれ、IMFと対立しなければならない時が来てもロシアが生き残れる道は確保できるはずだ。幸い我々は石油、ガスなどの天然資源には恵まれている。また食料自給率でも西側の推進するSDGSは我々にとって恵みの雨だ。彼らは既存の農家を廃業に追いやり勝手に自分たちの食糧需給率を下げてくれている、呆れたことに彼らが血眼になっているのは武器の生産だけなのだ。

特別軍事作戦発動

さて、化石燃料の生産国が集中する中東において、西側経済圏が推進するSDGSの異様なまでの取組はこれまでのドル一強体制にたいする不信感となっていた。このためブリックスという新しい経済圏は魅力があり、血なまぐさいIMF体制には愛想の尽きているところだった。

しかも、USドルとは覇権を争う中国は、水面下で着々とアフリカ、南米大陸への影響力を強めているところだった。ということはUSドルと対峙しなければならない事態になった場合、ブリックス経済圏の成否を左右する鍵は中国が握っているのだ。(たぶん、つづく)