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盾つく虫も好き好き

2025年12月29日gallery,ようこそ,日々のブログ

2025年 12月29日 あたりまえ体操

今から13年前COWCOWというお笑いコンビのネタにラジオ体操になぞらえた「右足を出して左を出すと歩ける!」というものがあった。これが何故笑えるのかといえば、世の中を見渡せばこの当たり前が何故理解できないのか笑うしかないという思いになる。例えば今の世情を見れば数字の上では景気が良く見えるようでも実際労働者の半分以上は所得の低さに喘いでいる。

なので政府は直ちに補正予算を組み減税により国民に資金の供給を試みたところだったが、この経緯を熟慮しているはずの日銀は臨時国会閉幕の翌日、利上げを発表し資金回収の方に舵を切ってしまった。つまり右足を出して左足を引っこめてしまったので「動けない!」事になってしまったのである。

或いは現在コメの価格が高騰しているところだが、常識的に考えれば米の高騰は供給が間に合っていないのが原因と考えるので、早速コメの生産を増やそうと思うのが合理的な判断のように思う。ところが今回の農水大臣の取組は減反政策を推進しつつ、コメ価格の負担感を抑えようとするためお米券の個人配布ということになった。きっとコメの価格はいずれ在庫のだぶつきと共に解消されるという大人の目論見があるのかも知れないが、この辺のアナウンスがないので国民は気が気ではない。

とはいえ農業の難しさは、結果は天候次第であり食の好みや需要すら計算で求められるものではないだろう。なので私は農政に関しては市場経済や合理性ばかりを論じても話しが進まないように感じている。そこで大切になるのは農産物とは何かという定義づけが必要になるのではないかと思うのである。つまり農産物は食文化の形成には必要不可欠な戦略物資であり、国家の存立に関わる重要産業なのである。

もし米問題が複雑な流通にあるのだとすれば、整理や統合により在庫調整をしやすくする環境整備が求められる。また、緊急時の作付けなども現場では混乱を生じているように感じる、農政は一度動き出すと修正が難しいので、可能であれば一度制度を凍結して次の国会で再審議していただきたいものだ。