盾つく虫も好き好き
2026年 1月18日 日曜独論

今日は寝坊の為、朝食と一緒に日曜討論という番組を覗いていた。余り食事と一緒に見る番組ではないと思ったが、今巷では解散総選挙の噂があり、新党結成などについて各政党の思いを知りたくなった。そこで分かったことは左派系政党は、おおむねこの解散は、寝耳に水のようで怒りをあらわにする政党が多かった。彼らに言わせると、この解散には大義はないと言い切る。つまり、そういう彼らには世界情勢の変化も、その状況で日本はどうあるべきかも考えが及ばないのだろう。そんな中でこの解散に理解を示していたのが参政党の安藤氏だった。ようするに今の日本は外交において自分たちの立ち位置を明確に示さなければ、日本ばかりではなく世界中が混乱するという認識なのだと思う。そのために重要になってくるのが防衛問題であり、その予算について改めて見つめ直す必要が出ているのかもしれない。
というのも現在外交カードにされているレアアースなどは、半導体や自動車などの製造には必須の資源である。その輸入先を1国だけに依存することは日本の存立自体を脅かしかねないリスクなのである。これまでの政府はこのようなリスクをあえて見過ごすことによって、その場しのぎをしていたのではないだろうか。つまりこのような危機感を持てない政治家は、この状況を党利党略の不意打ち解散などと言ってしまうのである。
ところで解散に対する意見が交わされる中、今回誕生した新党に対する質問に立憲の議員は、この党は連立する両党の良い所を持ち寄り生かして行くのだと言っていが、問題は、すべての比例区で新党の票は公明党が一位指名になるというのだ。比例区といえば個人より党の理念が直接響く選挙制度である。つまり、これが成立するためには、党内で公約が統一されていなければならない。だとすればこの短期間のうちに本当に党内で、これまで進められてきた与党としての政策と野党であった立憲との政策に、完全なすり合わせが出来たのかという疑念が湧いてくる。具体的に言えば、原発の稼働についてや、自衛隊に対する考え方などである。もしそうでなければ、これは野合などと言われかねない暴挙になる。
さて、この討論で顕著だったのは各党の経済政策に対する訴えである。つまり本予算成立前に解散しては、予算成立に遅れが出ないのかということを問題にしているのだが、これについて補正予算審議で一番足を引っ張ていた党が今更何を言うのかという気持ちになる。そしてこの討論会で次に目立った意見が消費税についてだった。私も消費税についてはかねてより否定的な立場でいたが、ここで残念に思ったのは、ここで各党からその財源をどうするかについては触れられていなかったことだ。特にこの点について早くから消費税の問題提起されていた参政党の安藤氏には、法人税増税についても是非触れて欲しかった。とはいえ、選挙前に増税を訴えるのはどうかと言う判断なのかもしれない。他の政党からも、ここぞとばかり消費税廃止を訴えるまでは良かったが、ではそこで開いた税収の穴をどうするのかについては触れられていなかった。
因みに消費税は、現在企業が支払っている税金の中ではすでに法人税収を上回っており、その額はおおよそ26兆円ほどになっている。ではこの26兆円という途方もない歳入をどう補うかといえば、この分は企業に法人税として納めて頂くと言う事なのだ。要するに納税の名目を変えるだけで、新たな税を設けると言う事ではない。この場合い企業は売り上げが変わるわけではないので、改めて売り上げから法人税で認められる税額控除分を計算し直すだけで済む。それにより最も期待できるのが、企業が人件費控除を最大限利用し節税を行うことだ。というのも消費税は国会でも取り上げられてきた通り、法人税で認められる税額控除が認められず赤字の企業においても納税義務を負う過酷な税だ。しかも輸出関連企業には輸出品に掛かる消費税は後から還付されるので、現在では、この分が9兆円にも及ぶのではと話題になっている。
さてこの税が更に混乱を招く可能性があるのは特定の消費税を一部廃止した場合である。要するに食料品についてこれを非課税にした場合は企業にとって仕入れにかかっていた消費税分を売り上げから控除できないという事態が起こりかねない。そればかりかこうなると消費税分の値下げまでしなければ、これまでの価格との整合性は取れなくなるので外食産業泣かせの改悪になりかねないのである。因みに現在でも消費税には8%と10%の2種類の税率がある。では、これにより企業や消費者のためになっていると実感できる人は世の中にどれほどお居られるだろうか。私にはこれを無理やり国会に通して自己満足している国会議員のエゴだけのように感じてならない。というのも、これにより市民生活は助かるどころか、大いに迷惑しているからだ。具体的にいえば、このことにより、コンビニの一部ではせっかく店内を改装しフードコートを設置したにもかかわらず、消費税の支払いに混乱が生じて結局これを廃止する店舗が続出した。おかげで店内にはせっかくテーブルや椅子を用意してあったにもかかわらず、店舗の軒先でおにぎりを食べる人を見かけるのはこのせいだ。恐らく食料品に対する消費税の廃止はこれ以上の被害を企業や消費者にもたらす可能性がある。
結局、消費税というものを総括すると、そもそもの導入目的が判然しない。そればかりか国内の需要しか見込めない企業にとっては極めて不公平な税だといえる。しかも後からインボイス制度などを強行したために企業の事務負担は増大し国民の不満は頂点に達している。そればかりか折角世の中に生み出されるはずの付加価値がますます削られているのだ。また、これについて不満を持つのは日本人ばかりではない、アメリカ大統領も同じ見方をしているのである。というのもアメリカ企業が日本に製品を輸出した場合、どれほど日本が低い関税を謳っていても、結局小売りの段階でアメリカ製品にも消費税が掛けられているのである。このため日本は現在アメリカとの間に相互関税とされる14%の関税が生じている。
ではこの消費税を改めて法人税一本に戻すとどうなるのか、恐らく企業は法人税の負担が増えた分を人件費に振り向け、せっせと節税に励むに違いない。因みに失われた30年と言われるが、消費税導入とこの時期は重なっている。ところが以外にも日本全体のGDPについてみれば、微増ながらも上がり続けてきたのである。その結果企業の純利益は30年前に比べ倍以上に増えている。それにも拘らず、個人所得が停滞し続けているのは、このような法人税減税の影響ではないかと思えてならない。というのも、この異常性は個人の所得税の扱いと比べるてみるとよりハッキリしてくる。たとえば個人の所得税は最高税率が45%なのにもかかわらず、現在の法人税はどれほど利益の上がった企業であっても上限は23.2%でしかない。しかも個人の所得税は細かく7段階に分かれているのに比べ、法人税は資本金1億円以下は15%でそれ以外は一律23.2%の2区分しかなくざっくりしている。因みに消費税を擁護する議員の中には、消費税は目的税なのでこれを削ると福祉が削られるという方が居られる。ではそれが事実だとしても預り金の仕組みになっていない消費税は、その分の歳入が増えればいいだけの話である。と言う事は、個人の収入が増えて保険料収入が自然増になる方が、よほど保険料収入は安定し日本の福祉は安定するはなのずだ。
要するに今政府にできる最も確実で手間のかからない経済対策があるとすれば、消費税廃止と法人税率の引き上げにつきる。この実施に当たっては税率を変えるだけで済むので、新たな様式変更もなく無駄な費用は一切かからない。そればかりか、小売りについてもレジボタン一つで対応できるのである。シンプルで明確な経済対策、是非国民に届けて欲しい。