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2026年 6月27日 目詰まり

先日はナフサが目詰まりを起こし国会で問題にされていた。ところが、今度はその国会のあちこちで目詰まりが起こっているようなのだ。とはいえ此れこそが民主主義の抱える弱点なのかもしれない。などと呑気なことを言ってられないのは、その問題が直接我々の生活に関わる税金や賃金の問題だからだ。
ところで現在の日本は世界がうらやむほど優秀な総理が、2度目の選挙によりさらに盤石な政権基盤を築いたと思っている。ところが、今回の選挙で単独2/3の議席をとりながらも国会でその公約を果たすのは容易ではないということだ。ではその容易でない原因を探ると、残念ながら今回も連立政権による弊害というよりない。というのも躓く原因がことごとく連立相手が掲げる政策にあったのだ。具体的に今回野党が一斉に審議入りを拒否している国会議員の定数削減案だが、自民党がこれまでこれを公約に掲げていたという記憶がない。さらに副都心構想についても寝耳に水のような話で、このような政策の躓きを自民党支持の有権者はどんな思いで見ているだろうか。
とはいえこの公約が、自民党のいう強く豊かな日本にまっすぐ繋がっていれば自民党支持者も納得できるだろうが、これらの公約にはほぼ一貫性が無いのである。例えば議員定数削減にしてもその効果は、せいぜい国会の運営に掛かる費用くらいの事で、幾ら頑張っても200億円程度の歳費削減効果しか見込めない。それに対し大阪副都心を国費で賄うためには、恐らく数兆円規模の経費が必要になるはずだ。しかも首都機能の補完というのであれば南海トラフなどの危険を避けるべきで、そう考えると東京と並列する太平洋沿岸でその効果は期待できるだろうか。これでは先ほどの議員定数削減の効果などを訴えても無意味に思えてしまう。
そして更なる悪手に思うのは食料品に限る消費税減税だ。これも自民党案というより連立政権が招いた公約で、これによる弊害については参政党の安藤議員が指摘される通りだ。要するにこれらを忠実に実行されても、理論的に効果が期待できないばかりか、内需中心の零細企業にとってはさらに税負担がかさむ懸念がある。つまり、これにより国民は豊かさを感じるどころか、弱者切り捨てというネガティブな印象しか持てないだろう。
ここで私見を述べると、消費税廃止が何故賃金上昇に繋がると考えるのかは、消費税導入以前の企業はその利益を極力賃金として支払うことでベースアップや、設備投資など国内景気上昇に貢献してきたのである。ところが消費税導入と同時に、法人税をその倍以上の税率で下げたことでベースアップは滞り現在日本人の平均収入は消費税導入の30年前よりも滞るどころか減ってしまったという極めて悲惨な事態にある。それでは消費税廃止で賃金はどれほど上がるのかといえば、それだけでは確実な効果を示せないにしても、ここに、これまで企業が積み上げてきた純利益を税の対象にしてもらうだけで賃金上昇には拍車がかかることになる。というのも現在企業の抱える内部留保は、日本企業全体で600兆円を超える額になるという。因みに政策金利の利上げというのは、ここに掛かる利息を株式会社日銀が頂きますというのと同じで政府の懐に入る訳ではない。
ところでこんな簡単なことを政府は何故これほど躊躇するのかといえば、それこそが外圧というもので先日もわざわざOECDが日本にまで来て総理に釘を刺していったことでもよくわかる。因みにこれまで右側の人はこれを財務真理教のせいだとしてきたが、今回の一件でこれは日本だけの問題ではなく世界中を巻き込む事案だったことが分かってきた。つまり冷静に考えれば財務省と云えども国の機関なので人事権を持つ政府に逆らうことなど考えられないのである。つまりそれこそが世界のドン深闇というものだろう。
そしてそんな闇に一石を投じてくれたのがアメリカのトランプ大統領で、わざわざ世界各国に向かってこのような税制を導入する国に対して関税による直接的な措置を講じてきた。日本もこれを機会に消費税を廃止して為替の直接交渉を行えば相互関税も違った展開になったかもしれない。
さて消費税を推進するのは経団連ばかりでなく何故か組合を束ねる連合迄その仲間のようだ。この環境で、労働者の賃金を政府が企業に頼み込んで上げるというのは自由経済の理念に反していないだろうか。そればかりか、政府が歳費から支出して労働者の所得を上げるというのは、本末転倒のような違和感を感じる。このことで政府に期待できるのはせいぜいお金の流れを変えることぐらいだと思うのだ。
ここで話を纏めると、消費税の廃止は消費税という名目の税を失くすことだが、同時に9兆円を超える輸出関連企業に対する消費税の還付も廃止になり歳入として残る。しかも企業の売り上げが変わらない以上、消費税という名目の税は消滅しても、その分法人税として計算し直されるだけのことなのだ。加えて労働者の賃金を上げる施策として、一定額の純利益を計上する企業に対しては社内留保にあたる資産の10%程度に課税することにすれば、企業は恐らくこれを労働者の賃金として支払う可能性が出て来る。ただしこれにより極端に自己資本比率が下がる懸念のある企業や一時的な資金需要が生じた企業に対し国は円建てスティーブルコインによる融資を行ってはどうだろうか。この結果企業倒産は抑えられ外資による企業買収の牽制にもなるはずだ。さらに60兆円規模の余裕資金が労働者の給与として市場に還元されるとすれば、これにより様々な社会保険料収入も自然増となるに違いない。
確かにいかなる約束でもこれをを果たすことは社会人としての務めかも知れないが、選挙制度とは国会で直接発言出来ない国民の負託に応えることだろう。つまり結果的にその政策に違があっても、国民が最後に願うのは安心と豊かな暮らしなのである。