今日のできごと
2021年 4月6日 懐かしさという思い
はじめて出会った絵や音楽に、懐かしさを感じることってないですか、私は音楽によくそんな思いを抱くことがあります。
特に歌い継がれる様な名曲には、初めての出会いのはずなのになぜかその先のフレーズが頭に浮かんでくるような懐かしさを感じます。そんなことはコード進行がわかっている方には、そんなに不思議なことではないのかもしれませんが、和声など理解できない私にとっては不思議な体験です。
今から40年ほど前のことなんですが、ラジオからクラシックが流れてきて私は何故か、ラジカセに耳をこすりつけるようにしてその音を聞いていました。当時私はクラシックにはそれほど縁のある人間ではなかったのですが、その時は、なぜかその音楽に聞きほれてラジカセから耳を離すことが出来なくなりました。
さらに私は、初めて聞いたはずのクラシック音楽をなんと口ずさんでいるのが分かりました。しかも聞こえてくる音よりもワンテンポ速く、口づさめるんです。それがとても心地よく自然と笑みがこぼれていました。調子に乗ってとうとう1楽章を終えるまで口ずさんでいました。
その曲がモーツアルトの交響曲40番カールベーム指揮ウイーンフィル演奏です。確かカールベームの言葉に「あなたを音楽の庭に連れて行ってあげよう」ってのがあったように思うのですが、気のせいでしょうか。その後は二度とそのようなことは起っていません。