今日のできごと
2021年 7月18日 忘れた頃に
何処で終わるのか
制作のこのへんで思うことは、どこで終わらせればいいんだろうという疑問です。実はこのあたりの見極めも制作には大変重要なことです。絵を描き進めると、描き始めの軽やかさや初々しさはどんどん失われます。キャンバスに絵具を載せた段階では「なんだか行けそうな気がする」って気持ちでワクワクしますが、絵具が重ねられてイメージの方向性が決まってくると途端に息苦しくなります。
作品を眺める目
それまでプラスでイメージを重ねてきたものが、いつしか減点の対象として画面を捉えていることに気づきます。こうなるとこんな作品を出品したら、こんな風に思われるとか自分の目線と違った思いで作品を眺めてしまいます。
客観性は必要か
ところで何かしらのプロを目指す場合は、やはり客観性は重要な要素だと思うのですが、そもそも絵を描きたいという衝動のみで、制作を続ける私ですら、一目が気になり、制作にブレーキがかかる有様です。作家を目指される方はメンタルの在りようにも注意が必要に感じます。作家は制作に苦しんでも、その苦闘の姿さえも含めて作品に昇華させることが出来るありがたい世界です。
作品は自分そのもの
とはいえ良い作品を生み出すことが出来ればの話で、それが出来る作家は、レジェンドにもなることが出来るということです。つまり作家は作品がすべてなのだということですが、記事の書き始めは悩める未来の作家にエールを送るつもりでしたが、かえってプレシャーを掛けていないかちょっと心配になってきました。私が言いたいのは、作家にとって作品は「生きざまそのもの」であって、そこはごまかしの利かない世界です。そして鑑賞者が望むあなたの作品も「あなたの生きざまそのもの」で、他のだれのものでもありません。他がよければそちらをみればいいんですから。ここは迷わずあなた自身で行きましょう。