今日のできごと
2021年 2月13日 フェデリコ フェリーニの「道」La strada
【道という映画】について
1954年の作品だそうです。当然私は、テレビの再放送でこの映画を知ったのですが、この映画のテーマ曲ジェルソミーナは、私のお気に入りです。
映画は、旅芸人ザンパノが相方である妻を失ったことから、その妹に白羽の矢を当てます。なぜこんなにイージーかといえば、この妹おつむが少々弱い、まんまと主人公ザンパノに言いくるめられます。
さてこのザンパノの芸ですが、自分の胸に巻いた鉄の鎖を、筋力と肺活量で引きちぎるというもの、柔な人間のできる技ではありません。体型はいたってマチョな大男です(アンソニークイーン)。
そんな大男ときゃしゃでひょうきんなジェルソミーナが、あちこちの町の広場で大道芸をしながら、投げ銭で暮らしてゆく様を描いています。
ある日、サーカスで暮らす若い男と出会うのですが、その男もジェルソミーナの無邪気で愛らしい様子に惹かれてゆきます。一緒に旅をするよう勧めるのですが、ジェルソミーナには伝わりません。なにせ、ザンパノの暴力に怯え切っていて自分の行く末を考えるどころではありませんでした。ジェルソミーナは、自分は何も人の役に立つことが出来ないことなど、この男に打ち明けます。
そして、この若い男イルマットがジェルソミーナにいった言葉が、「世の中に不必要なものなど無い、例えばこの小石だってきっと何かの役に立っている」そんな言葉を伝えました。
それから間もなく、イルマットはザンパノの不興を買い暴力沙汰になったところ、一度は難を逃れるのですがとうとうザンパノに撲殺されてしまいます。それを見たジェルソミーナは、自分のせいでこうなったと思い、とうとう精神を病んでしまいます。確かそのようなストーリーでした。以前私は、函館の芸術祭で、「人間ジュークボックス、タカパーチ」さんにこの曲をリクエストしたことがあります。今でもこの曲を聴くとジーンときます。