今日のできごと
2021年 2月18日 不思議の国の日本人
前から疑問に思ってたことなんですが、日本人の詩に寄せる思いって特別なものがあると思うんです。
例えば宮中の歌会始めなど、いにしえの再現というよりは、現在進行形の歌会のようです。ではいつからそうだったのか多分神代の時代からではないかと私は思います。
何故かといえば、文字が伝り万葉集の編纂が行われていたころには、すでに、庶民にも歌を楽しむ文化が浸透していて、国中で歌の世界を楽しんでいたのではないか。
そうでなければ、一時に、あれほど、クオリティーの高い4500を超える歌が現れることは無いと思います。おそらくはその何倍もの歌が詠まれ、絞り込まれた一滴が万葉集として今に伝わっている。
その思いは、現代の私たちにも生き生きと伝わっています。日々の暮らしの中で起こる素直な思い、天気や、労働、別れや出会い、恋や憎しみなど、たわいもない日常風景にも関わらず、天皇から、末端の庶民まで、その感情の赴くところには、上下の隔たりは無いのだと歌を通して伝えているようです。
そんなことは現代にあってもあたりまえには起こりません。不思議の国のできごとです。大事にしたい文化です。 つくばねのこのもかのおもにかげはあれどきみがみかげにますかげはなし