今日のできごと
2021年 3月10日 世界一の過密都市 江戸
当時でもすでに、100万人が暮らす都市だったようです。注目すべきは当時の衛生学でこの人口を維持していたということです。
さらに、海外の旅行記などから衛生状態もかなり良く、その清潔さに驚きをもって記録されていたようです。そのことは、徳川幕府の治政がしっかりとしていて、部落等の差別的な問題はあったにしろ、スラム化や無法地帯があったような記述はなかったようです。
また、文盲率の低さも特筆すべきものがあったようで、幕府からのお達しは立て札の文字によって町中に周知することが可能だったとか、そして何よりそこに暮らす町人の教養や芸能に対する関心がとても高く、昨日お話した落語などでも、庶民の教養の高さや芸能を楽しむ様子を活き活きと伝えてくれています。
そのことは、当時から庶民の間で、習い事と称しあらゆる芸能をたしなむ気風があったことから、うかがうことが出来ます。常磐津や長唄など歌に通じるものから、舞踊や芝居など多岐にわたります。そんな習い事全盛期に、ちょっと皮肉を込めて、あくび指南なんて落語もありました。こちらも、落語研究会で一之輔師匠がやっていましたが、とりとめのない噺でも、師匠にはお客をどんどんひぱっっていく天才を感じます。話がずれました。とにかくどれほど過密であっても清潔で、平和、そして人の好奇心を十分満たしてくれるそんな街だったようです。