今日のできごと
2021年 3月25日 落語の極意
今日も物々しいタイトルなんですが、人間国宝 柳谷小三治師匠 その、究極の芸なんですが何が凄いかというと間の取り方です。
間というと噺家が話をしていない時間を間といいます。もっと分かりやすく言うと文章の句読点にあたる所です。つまり無言の時間なんですが、通常人前で無言の時間をとるのは、噺家にとっても観客にとっても相当な緊張感を強いられます。
ところが名人ともなるとこの間がとても心地がいいんですね。いきなり考え込むようなしぐさだったり、わざわざお茶を飲んだり、その無言の間を堪能させてくれます。
ここまで来ると話を途中で切り上げても笑いがおこってしまう。まさに自由自在の芸です。
一時は病気で高座が大変そうに見えたこともありましたが、今ではかえって枯れた芸とでもいうのでしょうか独特の間と話のテンポで客を魅了してくれます。語らない話芸、芸の極致です。