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2023年 とある雪の街

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冬の北海道は切ない、雪が続くといつまでも雪かきが終わらないからだ。特に高齢者にとっては厳しい季節と言える。

うっかりすると家の玄関を雪が塞いで、外に出ることさえ困難になってしまう。困ったことにこれは北海道だけのことではなく、高齢化に苦しむ日本の降雪地帯すべてに言えることなのだ。中でも広い土地を必要とする農業は、どうしても少ない人口で広大な土地を管理しなければならない。しかも農業に携わる人の高齢化は驚くほどの速さで進んでいる。

では昔の農業に戻ることが正しい選択なのだろうか、というよりもその選択が、すでに不可能に近いところまで、事態は進んできているのではないだろうか。我々がこれから農業を維持していくためには、従来通りの個人が経営の責任を負う農業の時代から企業として責任を担っていく農業の可能性も出てくるのではないだろうか、あるいは地域として農業に従事する社会が出来るかもしれない。いずれにしろこのまま農業を衰退させてしまうことは日本の歴史文化に対し大きな禍根を残すことになる。

農業は日本の産業の中ではほぼ5%を占めているにすぎないが、日本人の生命と国土を維持していくにあたっては絶対におろそかにできない産業であると思う。そして今日本人全体が、日本の農業の将来を考えることは日本の在り様をもう一度考え直すきっかけでもある。いわゆる産業の変遷は世の中の価値観に合わせ変化することは仕方がないこととしても、日本人が何万年もの間、この大地によって命を繋いできたという歴史は、簡単に失ってはいけないことなのである、なぜならこの大地と共に我々日本人のアイデンティティはあるからだ。

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Posted by makotoazuma