2022年 尖った翼
尖った翼よ燃え尽きるまで飛べ
一面の銀世界、静寂なその世界は精錬で犯しがたい世界を我々に知らしめている
肉体を持つ生き物にとってその世界は震えて身を寄せ合うことを知らない
そんな寒さも忘れて飛び回るカラスは、空腹で我を忘れてしまったようだ
いまさら彼らがどんなに羽ばたいてみても、ここではそう容易くは腹は満ちない
飢えは翼に休みを与えない 彼らは羽ばたく 何度でも 何度でも
彼らの翼は、自分の未来に向かって突き出したナイフのようだ
凍てついた地面を蹴って羽ばたくことが彼らの最後の希望
何度でも 何度でも 羽ばたく彼らの翼こそ 希望の世界へ彼らを誘う
尖った翼よ 燃え尽きるまで 飛べ!