新日本を護るために
2024年 10月21日 主権国家の気概
残念ながらこれは日本国の事ではなく先ごろ誕生した8代目インドネシア大統領プラボウォ氏に対しての思いだ。ジャカルタで行われたこの就任式で語られたことは、自国の資源を活用し経済発展を目指すこと、そして軍事的には中立の立場を堅持すると述べられた。
インドネシアと言えば日本とは新幹線問題で大変残念な記憶の残る国ではあるが、新大統領の演説だけを聞けば大変明快で日本のトップも是非これに倣ってほしいと思うのだ。と言うのもこの宣言にはハッキリした根拠があり、疑問の余地がない。そして防衛問題についても、正々堂々中立の立場を宣言できることはこれほど不安定な世界情勢にあっては理にかなった宣言といえるだろう。
さてこれに対し我が国はとなれば、残念以外の言葉が見つからない。経済問題と防衛問題については問題解決云々の前に現状認識についてすら覚束ない印象があるのだ。要するに総理大臣や政府と言う立場でこれまでの発言があるとすれば、一体これから日本に未来はあるのかという恐怖しかわかないのだ。
では何故インドネシアがこれほど主権に対し明確な気概を示せるのかと言えば、そこにはこれまで受けてきた厳しい植民地の記憶があるからだろう。これを守れるのは自国民の思いしかないということを彼らは身に染みているからに違いない。