今日は好日Vol.2
2023年 11月2日 前門の虎 後門の狼
何故か政府の支持率が上がらない、増税を公言して支持率を下げ、いまは減税を叫んでいるにもかかわらず支持率を下げている。いったいこれはどういうことなのか首相の胸中は穏やかではいられない。ではこの状況を最も悲しんでいるのは誰かといえば、それは納税者である国民の胸の内にほかならない。
つまり日本の現状は餌では釣ることが出来ないほど国民の意識が政府から離れてしまったということだろう。そのことに政府が全く意に介さないところが国民の意識が離れた原因だ。そもそもこの政権の発足当初は安倍政権のやり残したことを踏襲するという公約で保守層の票が動き参院選では圧勝することが出来たのではないだろうか。私が感じていた安倍政治というのは周辺国とのバランスを取りながらも日本の自立を目指すというところで、それは国民にとって一見悪手とも思える政策も、いずれ回収の可能性があるのだと国民は政府を信頼することが出来た。そのため集団的自衛権にしろ、消費税増税にしろ日本の自立と周辺国との平和を維持するための過程として国民は政策ついての我慢に耐えることが出来た。
ところが現政権の外交政策を見れば、果たしてそんな信頼を寄せることは出来るだろうか。たとえば外交政策には明らかな偏りがあり、日本国の自立どころか、自国の周りにわざわざ火種を創っている。そうまでしておきながら、自国の安全を守るためには他国の武力をあてにするという平和を希求する側の視線で見ても今の政権には非常に危うさを感じてしまう。さてこのことは軍事的な脅威ばかりではすまない、というのも現在のイスラエル情勢によってイランはペルシャ湾の封鎖について言及しているからだ。このことを現政権は一体どのように考えているのだろうか。
もしこんなことが起これば、日本はどのようなことになるのか想像するのも恐ろしいことになる、具体的に言えばただちに流通が止まり電力が止まる、そして当然食糧生産も止まる。ではこのような危機に対し政府はどのような政策を行おうとしているのか、風車や太陽光でこの危機が回避できるのだろうか、そんなことはありえないのである。しかもこのありえない政策ために政府はどんな予算を組もうとしているのだろうか、その金額を聞けば悪い冗談のように聞こえてくる、こんな予算が日本の国会を通っていいのだろうか。因みにこのような政府の状況に対し、日本企業最高益を出そうとしているトヨタはとうとう自前で水素エネルギーのファンドを立ち上げたそうだ。税金を納める立場の日本の企業が、エネルギー危機の解決策となるかもしれない取り組みに自前で資金を集めようとしている、にもかかわらず100%日本国民の税金で賄われている政府の立ち上げたファンドは海外企業にせっせと集めた資金を投資しているのだ、こんな状況を日本国民は容認していいはずがない、それが内閣の支持率に現れてるということなのだろう。
前門の虎後門の狼というのは脅威が自分以外にある場合だ、現在の日本の状況はむしろ自縄自縛ということではないのか。