今日は好日Vol.2
2023年 12月23日 もうすぐクリスマス
昔はクリスマスまでにどうのという切羽詰まった思いがあった。何故かは知らないが、世の中の恋人たちはこの機に乗じて自分の思いを告げようといろいろと画策していた。そしてまた世間の天使たちもまた、そのことを黙って見過ごすはずがない。天使たちは甘美な歌に乗せ彼らの思いをそそのかす、結局この季節になると世界中がこのような思いで溢れかえっていたのだ。
そもそもこのような思いに世界中が捕らわれるようになった原因は、きっとイギリスの偉大な小説家ディケンズが江戸時代に書いた「クリスマスキャロル」にあるのではないだろうか。確かにあの小説の恐ろしさは、クリスマスまでに悔い改めよという強迫観念を読者に植え付けるが、同時に毎年悔い改めることへの希望にもなる。
ところで近頃、私の生活環境が変わったせいかも知れないが、以前のように繁華街に出てもクリスマスを無理やりにでも意識させやろうという空気は感じなくなった。むしろ目に付くのはかつての名場面などに綴られる大量消費の浅はかな夢だ。毎年のクリスマスで見られる大騒ぎとは今年こそ悔い改めよという天からの警鐘なのではないだろうか。
そうだとすれば現代に生きる我々人類はこのメッセージを過去のものとすることが出来たのだろうか。
「クリスマス かつての動画で よみがえり」
今朝はまた夜中のうちに雪が降り積もり、あたり一面を覆ていた。
「ゆきうずむ 搔き分け進む 人の道」