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今日は好日Vol.2

2024年1月5日gallery,ようこそ,自作俳句絵画 無意識

2023年 1月23日 テトラポットになった日本

一般的には消波ブロックというそうだ。知らない人はいないと思うが、海岸で目にするその姿はあまり美しいものとは言えない。ただ迫って来る波を全身で受け止めるために存在する。 私が何故こんなことを取り上げたかといえば、今日も国防に関するニュースが届いたからだ。とは言えあなたが論ずる話かと言われれば、国民として当然という思いと、淡々と不条理な世界に日本が取り込まれていくことへのささやかな抵抗である。 ではどんなニュースかといえばアメリカ政府が在日米軍への中距離ミサイル配備を見送ったという話なのだ。日本を取り巻く緊張はいよいよ高まっているただ中で、アメリカは明らかに自らの戦力を縮小させる方向に動いている。すでに沖縄の航空戦力は駐留させない方針らしいのだ。これについて日本がアメリカ政府にとやかく言うことはできない、日米安保といえども相手国の好意に依存するという不思議な条約だからだ。これについて日本は毎年2000億円ほどの思いやり予算を計上しているが、駐留の労をねぎらうお布施のようなものである。 つまりこの予算は何かしらの対価ですらないのである。これほどあてにならない約束をなぜか日本は信じ切っている。一方アメリカ軍のミサイル配備は日本が決定した防衛大綱によって代替えできると判断したらしい。それほど今回の2+2に対しアメリカは確信を持ったということだ。アメリカは駐留軍の安全を手に入れながら攻撃力を他国の財源で確保することに成功したことになる。 などと恨みがましいことを言うが、これが世界というものの常識である。むしろ日本人の安全意識がトランス状態の危うさなのだ。私はこれらの流れが日本の望まない有事を誘発するのではないかという危惧を持っている。日本は交戦権は持たないと言いながら、世界の警察を自負していた国の無言の防波堤になるのである。この先どのような切っ掛けで有事になるかはわからないが、すくなとも現状では日本が主体となって武力行使をすることはできない。 つまりこのままの憲法では、宣戦の布告をすることもできなければ、戦争の終結や停戦の協議においても日本が主体的に行うことはできないのである。さらに言えば、万が一日本が敗者となった場合はどうなるだろうか、はたして自衛隊は軍人としての処遇を相手国から考えてもらえるのだろうか。過去の戦争においては正規の軍人として臨んだ戦争であったが、極めて不当な判決が下されていた。ではこの先あのようなことは無いといえるのだろうか、どれほど都合よく期待しても、あの裁判結果が覆ることはない。むしろこれを根拠にする軍や日本に対しての誹謗中傷は収まることはないのだ。にもかかわらずこれほど無関心な社会の何を守れというのか、いっそのこと無抵抗でいる方が、テトラポットの扱いをされるよりも日本人の尊厳を保ったまま歴史から消え去ることが出来るのかもしれない。