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今日は好日Vol.2

2024年1月5日gallery,ようこそ,自作俳句絵画 無意識

2023年 2月17日 日本のミライを担うエネルギー

私は日本にとって一番期待できるエネルギーは水素エネルギーではないかと思っている、それは石油の代替エネルギーとして考えた場合もっとも類似した運用が可能なエネルギーだからだ。それは発電のための用途ばかりではなく、液体水素を燃料として、従来の内燃機関同様に直接使用できることだ。現在自動車のEV化を世界中で進めているが、寒冷地では早くもその限界が見えてきている。それは寒冷地特有の降雪による交通渋滞や暖房機能を常に使うこで電池切れによる事故が多発しているからだ。寒冷地での充電切れは悲惨だ、一歩間違えば命の危険に繋がる。さらにEV自動車最大の欠点はバッテリーへの充電時間の長さである。実際に年初の日本でも雪害による渋滞の恐ろしさを体験したばかりだが、その中でEV自動車の持つ危険性もあらわになった形だ。特にバッテリーの特性として外気温による充電残量の変化は、通常の予想をはるかに超えていることだ。いつ電池切れになるか分からない、という恐怖を抱えながらのファンツードライブはありえないのである。この点で従来の内燃機関に水素燃料を使う方法であれば、バッテリーの消費を抑え、従来通り消費燃料を予測しながら安定したドライブを楽しむことが出来る。 とはいえ新しい技術はインフラ整備を含めるとコストを回収するまでには相当な時間を要する。これを1企業が担うのは相当なリスクを負うことになる。そのために政府の主導による投資戦略が必要になるのだが、今の政府からこのような呼びかけはあったのだろうか、むしろタイ政府が国を挙げて水素エネルギー開発に名乗りを上げている状況だ。日本のトヨタと言いたいところだが、開発を自前で行う企業にとって、事業をいち早く軌道に乗せコスト回収を図ることは、企業として当然のことなのである。政府が率先してこの技術を未来の国家戦略と位置付けて取り組む姿勢を見せなければ、この先も海外市場を相手にする企業の協力は得られないだろう。 この様に日本企業の技術が海外に流出する現象は今に始まったことではない。政府はこれまで民間企業の開発した技術を大切に育て上げようとして来ただろうか、私がいまでも悲しく思うのは、かつて日本を代表する企業だったシャープの技術陣が、イカの皮膚を見ながら必死で開発した有機LEDの液晶画面だ。開発当時は消費電力を抑え紙のように薄いモニター画面などSFの世界でしかなかった。 有機LEDの液晶画面は、そんな夢物語を必死で追いかけた技術陣の努力の結晶なのである。その夢の成果である有機LEDの液晶画面を現在、一体どこの国が生産してその富を得ているのか、さらに言えばそこで得られた利益は何処の国でどの様に使われているのか考えてみると、技術を単なる利益を得る手段と考えるのは浅はかな考えだろう。私は技術もまた国防に関する重要な要素であろうと思っている。そのように考えると、現在の我々が受けている脅威は、以前から我々のセキュリティークリアランスのなさが招いたことではないだろうか。 これまで日本の自動車産業は技術立国という日本のプライドを支えてきた、残念ながら同時に発展してきた家電産業の衰退は世界市場の厳しさを我々に教えている。繫栄か衰退か日本の未来は現在に暮らす我々の選択に掛かっている。