令和 あくび指南
２０２４年 ３月１２日 全力発揮
いつも見ていた朝ドラが先週クランクアップしたそうだ。前回放送された「らんまん」に引き続き、私はとても楽しませてもらった。製作に携わられた方々には改めて感謝を伝えたい「有難う」。さてこのドラマを視て私が、一番思うところは芸能というもののすばらしさだと思う。これに出会うことで絶望の淵にある人も、それぞれ生きる希望を持つことが出来るということだ。
そのように感じたシーンが福来スズ子が防空壕の中で歌ったラッパと娘であり、いばらだりつこが特攻に向かう兵士を見送った別れのブルースのシーンだった。とはいえこのドラマが他のドラマと一線を隔すのが、そのいずれもが俳優の演技によってなされたというところだ。通常のドラマであればカットを繋ぎ合わせてコンサートの雰囲気を演出するところだが、このドラマはワンコーラスどころか２コーラスカットなしで撮られている。つまりドラマどころか俳優によってコンサートが成立してしまっているということなのだ。恥ずかしながら私も、あのカネヨンのおばちゃんが、これほど偉大なアーティストだったのかと改めて笠置シズ子氏の動画を見直してしまった。
とはいえこのドラマの成功は、このように稀な才能を周りで支えた俳優や脚本家、演出家、監督など、多くのスタッフが全力を出し切っり、視聴者の知らないドラマの世界を生み出したことの賜物だろう。現在の世の中を見渡せばいつ果てるとも知れない嵐が吹きすさんでいるようで、気が滅入ることばかり耳に入ってくるようだ。そんな中このドラマからは、特別ホットなコッテコテの人情を感じることが出来る、父ちゃんブギウギホンマなけまっすわ。