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令和 あくび指南

2024年9月12日gallery,ようこそ

2024年 8月8日 それでも真実に触れたい

昨日の芸術祭も音楽の祭典に相応しい質の高い演奏でそれぞれの会場は熱気にあふれていた。とはいえ昨晩の最後を飾ったガレージシャンソンショーは、中でも特に異質に感じるアーティストだった。というのも彼らは純粋な音楽家なのかといえば、それでは物足りないと思ってしまうのだ。それは、どうしても彼らの生きざままでもが彼らの表現のように感じてしまうからだ。

因みに彼らが同じステージに現れたのは5年も前のことになる。その時の山田晃士氏は黒のジョッパーパンツにシルクハットというまるでサーカスの猛獣使いをイメージしたようないで立ちで、脇でアコルデオンを奏でる佐藤芳明氏のヘアースタイルといえば、野性味あふれるヤマアラシのようあり、そうなると確かにサーカスのイメージに違和感はなかった。とはいえあの時の猛獣は佐藤氏だったのだろうか、いや客席にマイクを向けうまくあしらう山田氏の所作をみていると、ひょっとして観客こそあの時の猛獣だったのかもしれないと思ってしまうのだ。

その証拠に、彼らが5年前に躾けた猛獣たちは、彼らが登場する30分も前からステージ前に陣取り、整然と石の床に座っていた。さてこれほど従順な猛獣たちは、5年間という時間の壁をものともせず、ガレシャンのどんな魅力に惹きつけられているのだろうか。当然私も含めての話しになるが、私が彼らの魅力について改めて思ったのが、山田氏の歌う詩の魅力ではないかと思っている。結局ギンギンなラテン音楽の熱気みなぎる会場で、詩の魅力に惹かれて集まる人達というのは、やはりかなりのマイノリティーに違いない。とはいえ、そんなことはものともせず、平然と我を通すのがこの道に生きる人達なのではないだろうか。

さて5年を重ねたガレージシャンソンショーは、この間どのように変化していただろうか、私は彼らに変化があったというよりは、彼らの活動が着実に人生の核心に向かっていたことを感じた。というのもガレージシャンソンショーを結成する以前の山田晃士氏は「ひまわり」という大ヒットを飛ばしながらも、忽然とメジャーの世界から姿を消してしまったという。つまりその世界は、氏が追い求める世界ではなかったということになる。そのことを物語るように昨日のコンサートは、彼らが愚直に追い求めてきた真実の世界を垣間見せてくれていたのだ。

そしてこのような真実への探求を続けていたのは、彼らばかりではない。偶然にも昨晩登場したチョイスちゃんも、親しみやすい大阪的な表現ではあるが、人生の核心を見つめる姿勢に違いはないだろう。例えてみればベル薔薇とじゃりン子チエといったところか、やっぱりこれは比べてはいけない世界のようだ、反省!

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Posted by makotoazuma