続 盾つく虫も好き好き
2026年 5月2日 戦わない戦い

甲冑を付けた武将が活躍する大河ドラマでも、意外なことに同盟を結び戦いを避ける場面がよく出て来る。今放送されている豊臣兄弟でも武将は敵対する勢力と同盟関係を結ぶために自分の最も大切にする肉親を人質として差し出さなければならいことがあったようだ。このような事を見ると物騒な戦国時代といっても、戦わずして思いを遂げることが国を治める者の心得だったのかもしれない。
さて、話を現実世界に戻すと、今の世界情勢もまた世界を巻き込む一触即発の戦国時代に感じる。そんな物騒な時代にあって、日本には史上初めてとなる女性の総理大臣が誕生した。因みに現在総理は、ゴールデンウイークにも拘らずベトナムとオーストラリアを歴訪されるという。
そしてこの訪問は、日本の安全保障上大変重要な意味を持つ。因みに読売オンラインの報道によると今訪れているベトナムとは医薬品関係のサプライチェーンや製油所の支援を強化するという、また次の訪問先であるオーストラリアとはすでに護衛艦もがみ型の輸出契約を結んでいるそうだ。因みに護衛艦といえば日本の最先端防衛技術の集積であり、医薬品の技術提携というのも日本人の命を支える先端技術なので、いずれも日本にとっては掛け替えのない技術に違いない。このことは国家が最も大切にする最先端技術を共有することによる信頼構築になる。
因みにこのような取り組みは、たんに日本の覇権を強化することではない。むしろこの先にある、開かれたインド太平洋構想によって日本は資源の安定確保が可能になる。ここで最も注目すべきは「開かれた」という言葉にある。そしてこの言葉を支える根拠がルールに基づく法の支配なのである。
逆に言えば、法の支配を守りましょうという国だけが開かれたインド太平洋構想の恩恵に与かれることになる。ところが現状の日本は、果たして法令順守を世界に訴える資格があるのだろうか。というのも、日本の自衛隊はかつて最高裁から合憲とはされなかった経緯がある。つまり、このままの日本では、いくら法令に基づく「開かれたインド太平洋」と世界に訴えても自国の憲法すら遵守できない国家と云われかねないのである。
そうではあっても、現在日本の首相は自国の安全と繁栄を護るために、武力によらない外交を展開している。しかしながらこの道筋をより確かなものにしていくためには、やはり国民が現状を理解しこれを変えていく努力が必要である。
それにしてもこのような世界の危機にあって、日本にこのような総理大臣が誕生したことはまさに天佑神助というしかない。