G-BN130W2PGN

お問い合わせ先

mail@makotoazuma.com

 

思考ラボ

2024年11月17日gallery,ようこそ

2023年 7月27日 AIは現実を創造できるのか?

最近チャットGPTという言葉をよく聞く、なんでも質問を投げかけると人工知能がその答えを親切に教えてくれるそうだ。どうやって使うのかといえばスマホやPCからGoogle/マイクロソフトのアカウントを通して質問するだけという手軽さらしい。たしか以前この技術が国会で使われたという記事を見かけたことがある。何とも嘆かわしいという思いもあるが、国会がAIのような絶対的な合理性によって運営されれば、国民はこれほどその審議に一喜一憂しないのではないかとも思える。

というのも現在問題になっているマイナンバー制度は個人情報をデジタル化して個人の意思にかかわらず、個人の特定に使われていくことを意味している。だからと言ってこの流れに逆らうことは世界の流れに逆らうようなもので、すでに止めようがないところまで現代社会の仕組みは来ているのではないだろうか、そうだとすればマイナンバー制度を反対する努力よりは、そのことから起こる個人的被害をどのように防いでいくのかを議論していくしかないのではないだろうか。

つまりその運用方法に対する法的規制をより厳密に検討した方が良いのではないかということだ。具体的には個人情報が漏洩したために経済的な被害を発生させた場合は、情報が流れた経路にそって懲罰の対象とするような法整備だ。

因みに私は、ますます高齢化が進む現代では早晩個人による資産管理も限界が来るだろうと思っている。というのも100歳も近づく老人にパスワードの自己管理を求めるのは現実的とは言えないだろう、さらに言えば高齢者が保有する資産について運用など考えられない、つまり経済活性化に貢献できる資産とは言えないのである。ようするに高齢者が望む資産管理とは身の回りに起こる支払いが滞りなく済まされることで、そう考えれば、信用のおける政府なり団体が外部から個人を特定できる認証システムは必要不可欠な技術と言えないだろうか。

さて現代社会のように社会が複雑化してくるとAIの技術は避けては通れない技術になっているのではないだろうか、とはいえこのままAI技術に頼り切っりになる世界も、とんでもないリスクを抱える世界になることは想像できる。そうなれば誰がAIの間違いを指摘するのだろうか、例えばAIシステムを操作して都合の良い答えに世論を誘導するようなことは起こらないだろうか。今のところヨチヨチ歩きのAI技術を頭っから信頼することはなさそうだが将来的にもそうである保証はない。政治も司法もAIだから間違いがないという風潮になることは警戒すべきだと思う、そのためにはAIに対抗できる生身の知性を育てる必要があるだろう。

ところでこの記事のテーマAIは現実を創造できるのかについて、以前の記事も踏まえて考えてみたい。つまりAIの生み出す情報は、無意識の情報として記録されるのかどうかという問題だ。この点について私は結論を先に言えば、AIの創作した情報もPCの回路を通る瞬間現実に創造されていると思っている。ただしそれはあくまでもデータを組み立てる要素に過ぎない、私が考える情報とは認識の伴う体験のことで、この情報はその時感じた感情と合わせて刻まれるものだと考えている。例えば我々が思い出話に花が咲くということがあるが、では何故人間は寄り集まって自分たちの記憶をたどろうとするのか、このことは起こった事実を確認することよりも、そこで感じた感情を共有し合っているということではないのだろうか。

だとすれば、私は現象とは現象を生み出すもとになる感情とその認識によって生み出されるものではないかと想像している。その結果因果律という現象世界の中に、あたかも物質として存在する自己があるように認識しながら、無意識世界に自己の体験を刻んでいるのだ。

さて話をAIに戻すと、AIは人間の創ったプログラムだ。ところがこのプログラムには自己という分離意識もなければ、感情という衝動もない、そのためAIの創造する現実は、AIが導き出した結果をどのように観察者である自己が受け取るかにかかっている。確かにAIはコンピューターで計算をするたびにこの世界に熱を発生させるが、それは体験という情報を無意識世界に刻むことではない。つまり無意識世界に体験として情報が記録されるためには、感情を持つ観察者のそれを認識するための個性が必要になるからだ。このように体験に対しどのような感情を持つかは観察者である個性に委ねられている、そうだとすれば誰しも無意識世界が喜びの感情で満たされていくことを否定しはしないだろう。つまりより多くの喜びを願い、無意識世界にその体験を刻むことが人生の目的と考えても間違いではないように思う。

gallery,ようこそ

Posted by makotoazuma