今日は好日Vol.2
2023年 1月21日 なぜ憲法改正を望むのか
それは日本が法治国家であり独立国家であることを望むからだ。今更こんなことを言い出すのも現在の日本はいずれの状態にもないのではないかと思うからだ。憲法の問題といえば当然、憲法9条の問題になる。 この件について、すでに最高裁も自衛権については認めたではないかと言われるが、それは自衛隊は憲法に順じた存在だということではない、違憲とは云えないといったに過ぎないのだ。とはいえ私が何故これほど憲法にこだわるのかといえば、現在日本人が危惧する教育、食料、健康、軍備、などすべてがこの問題に関わっているからだ。日本人が自分たちで憲法を整備して自分たちの命は自分たちの力で守るという決意がなければ、防衛費だ何だとお金を積み上げても、周辺国に対し危険な挑発行為とはならないだろうか。 憲法解釈による自衛隊は軍隊ではないなどこれほど愚かしい欺瞞はない、おそらく海外で理解されることはないだろう、これはあいてに銃を向けながら自己防衛装備だから安心しろと叫んでいるようなものである。こんな誤魔化しが世界で通用するはずもないのに、国連の非常任理事国待遇に日本人は満足してはいないだろうか。 そんなことよりまずは日本が、軍備で自国を防衛しているという事実を憲法に明文化することが先決である。このことによって初めて日本は軍法を持つことが出来る、これについては先日自衛隊の情報管理体制について大変危険な事態が起こった。武装した組織が持つ機密情報は日本国民の生命が関わる大変危険な情報である。この機密が漏れたとなれば危険度は計り知れないものになる。これについて自衛隊では世界の軍法に準じる正しい処分があったのだろうか、まさか民法や刑法で済ませてしまってはいないだろうか、このように武装した組織を国が保有するためには、まず初めに武装の事実を認め特殊な事態を想定した軍法の整備が真っ先に必要になってくるのである。 この整備が終わったのち、国の防衛戦略を決めることが出来るのではないだろうか、この時も防衛力には攻めることを想定する戦略と守ることを想定した戦略がある。今回のように増税を引き合いにしなければならないほど限られた予算であればますます優先順位の合理的な判断が望まれる。気が付いたら国民が戦火に逃げ惑うということは避けたいものだ、そのためにも他国の軍隊を当てにしない自立した国防を望むのである。 さて、現憲法にはこれ以外にも1票の格差など、常に問題となる事案がある。中でも皇位継承に繋がる大変重い課題があるのだが、いわゆる皇室典範という法律は現状では一般の法律と同じ国会で審議される扱いで民意を反映できる仕組みに替えられている。このため皇位継承のような、犯しがたい権威にまで国民が口をはさむことのできるようになってしまった。 結果は開かれた皇室というよりは、芸能人紛いの誹謗中傷に皇室がさらされるという大変嘆かわしい状態が続いている。これもGHQによる憲法の軛なのだが、私は宮内庁に対する予算配分の審議はあっても皇室の在り方について国民がとやかく口を挟むべきではないと思っている。なぜなら皇室こそ文章ではなく精神的な日本人の支えとしてあられるものと信じているからだ。70年以上の歴史を持つ日本国憲法だが、問題はそのままにされてきた。 国会が立法の府であるならば、国会議員がその根拠となる法律に対し鈍感であっては国民の立つ瀬がない。日本の現状に危機意識を持つならば、真っ先に現状にそぐわない法律がないか検討することが国会議員に託された責務ではないだろうか。先の参院選で自民党がなぜ圧勝できたのか、国民が託した願いを感じてほしい。