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今日は好日Vol.2

2024年1月5日gallery,ようこそ,自作俳句絵画 無意識

2023年 1月18日 ネット右翼

私のことかと思ったが、自分の親の右傾化を嘆く子供が書いた本があるらしいのだ。残念ながら詳しい内容まで確認していないので詳細を載せることはできない。とはいえ日頃モラルに対して人並み以上に理解のあった自分の父親がどんどん卑屈になって他国を口汚く罵るさまは、恐ろしくさえ思えたのではないかと思う。自分の親がこのような状態になったのは、危険な右翼動画が垂れ流されたためではないかという危惧だ。耳の痛い話ではあるが、この現象を暇を持て余してしまった老人が、悪質な洗脳の餌食にされてしまった、と解釈されるのは非常に残念である。 おそらくこの父親の言動には行き過ぎた表現があったのではないかとは思うが、以前は穏やかで知的な人格が何故急に豹変してしまうのかということだ。他人ごととは思えない私は、そのことについて彼のお父様に代わって申し開きをしたいと思うのだ。 さて、右傾化の切っ掛けについては、動画やブログなど様々な切っ掛けが考えられると思うが、いずれもインターネットという媒体が関わっていることは間違いがないと思う。なぜなら、右翼的な情報は日常的には流通してこない。通常の生活の中で「正論」などの言論雑誌を手にする人は稀で、よく目にする雑誌は「丸」などの装備品についての興味を満足させるものではないだろうか。意外なことに装備品を興味の対象にする方は、政府に対しても世間の流れに対しても極めて従順である。 ところで他国に罵詈雑言を浴びせるような人たちは、どのような洗脳によってそれほど攻撃的な態度をとるようになるのだろうか、この点について私の経験を参考にして頂ければ、お父様のとった行動に理解が広がるのではないかと考えている。 私が右傾化ととられる考えに傾いたのは、あの「歴史を学ばない民族は」という言葉から始まる。それまでの私の理解は日本軍は大陸に侵攻し意味不明の大虐殺を行ったと信じ切っていた。私は昔から勉強熱心ではなかったので教科書のどこにそれが書いてあったのかは記憶がない、それで間違いがないと信じ込んできたのは、それ以外の見解が、学校でも、新聞TVでも、政府の見解としてもなかったからだ。つまりこのようなことをしでかした粗暴な人間が再び武器を手にすることなど許されることではない、それが我々の憲法に示されているのだと思ってきたのだ。 とはいえなぜ日本人があれほど勝ち目のない戦争を仕掛けてしまったのかは、ずっと謎のままだった。私はそれまでの日本の軍隊は歴史的に連勝の歴史におごり高ぶって暴挙に及んだという、まったく合理性を欠く答えを信じるよりほかなかったのだ。 そこで私は自分なりにしっかり自国の歴史を学び直すため、例の言葉通り私は日本軍の悪事を正面から受け止めようとして、手短にネットの情報をあさった。覚悟はしていた物の、そこにはやはりゾッとする画像が並んでいた。ところがその中には、悍ましい画像についての違う解釈が見つかった。つまりその残虐な画像はどのような画像かという解説だ。さてそのような解説から導かれる先の大戦の経緯は、非常に合理的で矛盾のない歴史は一本の線の上をなぞるように理解できるようになったのである。つまりあの大戦は日本人が理性を失ったために起こったものではなかったということだ。その時に確認した当時発行の新聞から分かることは、当時の日本人は、現代の我々よりも遥かに自制心をもって時代の波に翻弄されていたということなのだ。 このような悲しい歴史に向き合っていれば、現代の巷にあふれる情報を鵜吞みにして見過ごすことは、どれほど危険な行為なのかわかってくる。現在の社会情勢はそれほど緊迫した情勢なのだ。そう思えばこそ、そのお父さんは居ても立っても居られないという思で日々過ごされていたのではないだろうか。世界の見えないところでは自分の思いを述べただけで命を落としてしまうところがある、また自分の国の言葉を使えなくさせられたり、果てしない労働を強要させられるところが、いまだにこの世界にはあるのだ。彼のお父さんの強い思いとは、自分の子供たちが住む国をそうはさせたくないという思いだったのではないだろうか。 ネット右翼と言われるが、今のところ、いかなる情報も公平に受け取ることのできる環境はここにしかないのだ。